コラム2019/08/02
エナジードリンクって体にいいの!?
エナジードリンクって体にいいの!?
最近、コカ・コーラにもエナジードリンクが発売になりましたね。エナジードリンクにはレッドブルやモンスターなど種類も多く、疲れたときに飲まれる方もいるのではないでしょうか。最近はエナジードリンクという言葉も広がってきていますが、少し前は栄養ドリンクのほうが一般的に飲まれていたのではと思います。エナジードリンクは栄養ドリンクと一緒と思っていいのでしょうか。今回はそれらの違いなども含めてお話しできればと思います。
エナジードリンクと栄養ドリンクの違い
まず、エナジードリンクと栄養ドリンクは全く異なる飲み物です。
栄養ドリンクは医薬部外品に分類されますが、エナジードリンクは炭酸飲料(清涼飲料水)となります。医療部外品である栄養ドリンクには、肝細胞に作用する働きを持つ「タウリン」が含まれている一方で、清涼飲料水として販売されているエナジードリンクには栄養ドリンクと同じ「合成タウリン」を使うことができないため、代用成分として「アルギニン」が入っています。アミノ酸の一種であるアルギニンには、血流改善・成長ホルモンの分泌といった作用があると言われています。
国産のエナジードリンクと海外産のエナジードリンクの違い
有名な海外産のエナジードリンクといえば、レッドブルやモンスターがあります。一方、国産はライジンやリゲインエナジードリンクなどがあります。海外のエナジードリンクの人気は日本よりも高く、コンビニに行けばドリンクコーナーの一角で上から下までエナジードリンクが占拠していることがあるほどです。そんな海外のエナジードリンクは総じてビッグサイズで、例えば日本のレッドブルの最小サイズは185ml缶ですが、アメリカのレッドブルには185ml缶が存在せず、最小サイズで250ml缶から、473ml缶、591ml缶のサイズで展開されています。モンスターエナジーにいたっては710ml缶まで用意されているという巨大っぷりです。日本と海外のエナジードリンクの違いはサイズだけではなく、含まれる成分も大きく異なります。海外のエナジードリンクにはレッドブルやモンスターエナジーなどにアルギニンが含まれておらず、日本の栄養ドリンクと同じ「タウリン」などが配合されています。海外のエナジードリンクにはカフェインが大量に入っているものもあり、日本と同じ銘柄でも全くの別モノなので、海外旅行の際には飲み過ぎに要注意です。
エナジードリンクの効果は?
エナジードリンクにはカフェイン、アルギニン、ビタミンB群などいろいろな成分が入っていますよね。簡単にこれらの効果を書きますと、
カフェイン
脳神経を興奮させることで眠気を防ぎ、疲労感を解消させる効果があります。また、脂肪分解酵素の活性を高める作用も。運動前に摂取すると効率よく脂肪が燃えるので、運動のパフォーマンス向上にもつながると言われているんです。
アルギニン
子どもの成長期に必須と言われているアミノ酸の一種です。これは成長ホルモンの分泌を促して筋肉増強に効果があるほか、免疫機能の向上、血流改善、生殖機能の改善の作用もあります。
ビタミンB群
ナイアシン(ビタミンB3)、パントテン酸(ビタミンB5)、ビタミンB6やビタミンB12などのビタミンB群ですが、これは身体の機能を保つための必須微量栄養素となっています。炭水化物や脂肪などを代謝し、効率よくエネルギーとして利用するためのサポートをしてくれるんです。
エナジードリンクの飲みすぎは危険!?
カフェインが含まれているので、飲みすぎは危険です。人によりますが、吐き気をもよおしたり、眠れなくなったり、胃痛がする場合もあります。ですが、普通に飲む程度なら、健康被害を心配する必要はありません。成人の場合だと、カフェインを「1時間以内に体重1kgあたり6.5mg以上摂取すると危険」だと言われています。大体1日あたり1~2本程度にしておいた方がいいのかもしれません。また、飲み合わせでいうと、薬を服用中のときにエナジードリンクを飲むと副作用を起こしてしまう可能性があります。薬に入っている成分によりますが、薬が効きにくくなったり、逆に効きすぎてしまうこともあります。薬を飲んでいるときは、基本的にエナジードリンクは飲まないようにしましょう。
まとめ
ヨーロッパでは、エナジードリンクの健康リスクに関する論争があり、2014年からは購入するのに年齢制限が必要との規制を始めた国もあります。さらに2018年からは、イギリスで、スーパーなど量販店で16歳未満の子どもへの販売を止める自主規制が行われています。つまり、エナジードリンクはタバコやアルコール飲料と同様に、リスクをちゃんと判断できる大人向けの嗜好品なんです。仕事を頑張るにしても飲まれるなら適量にし、しっかり休憩も取りつつ臨まれてみてはいかがでしょうか。