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医療法人豊隆会ちくさ病院在宅医療

在宅医療・介護や難病患者の終末期ケアに関わる方必見!「うんこで救える命がある」

コラム2021/10/19

在宅医療・介護や難病患者の終末期ケアに関わる方必見!「うんこで救える命がある」

在宅医療や在宅介護、難病患者の終末期ケアに関わる方が、うんこの状態を正しく認識することに役立つ情報をお伝えさせていただきます。

実は便について悩むひとは多いが、相談しにくいという現実

子どもの頃の便の失敗がきっかけで、高齢になっても排便障害(便秘)が続いていた男性、やせたいからと下剤を飲み続ける若い女性など、プライベートな問題ゆえになかなか相談できず、便についての正しい知識も広がっていないのが現実です。

早く症状に気付くことがもっとも大切!

多くの方は、普段から「自分のうんこ」を観察する習慣がほとんどないのではないでしょうか。

大腸癌をはじめとする消化器疾患の症状は、排便の変化から起きることが多いのですが、普段から便を見る習慣がないと、なかなか変化に気づけません。

東京都内で在宅医療を手掛ける石井洋介医師は、勤務医時代に消化器外科医として、多くの消化器疾患の手術をしてきた経験則から、「手術した頃には癌が進行しきっていて、どうしても助けられなかった患者さんが何人もいること」を学んだといいます。

通称、大腸癌は「Silent Killer」と呼ばれ、かなり進行するまで症状が出ないといわれています。

では、どうすれば「自分のうんこ」の変化にいち早く気づき、「もっと早く病院に来てくれていれば」というような事態を防ぐことができるのでしょうか。

正しい知識をゲーム感覚で学べる!「うんコレ」のご紹介

日本うんこ学会会長でもある石井医師は、自分にも何かできることはないかと考え、始めた取組みが、日本うんこ学会の設立および気軽に楽しめるゲーム『うんコレ』の開発です。

ゲーマーだった15歳当時の石井少年に医療情報を届けるなら、医療情報をゲームの中に溶け込ませられたらいいのではないかという発想から生まれたのが「うんコレ」です。

「うんコレ」は、腸内細菌を擬人化した美少女キャラクターが、便の状態に応じて受診などをアドバイス、課金の代わりに排便報告をしてもらうことで進めるユニークなスマホゲームです。

ゲームアプリ「うんコレ」

「日本うんこ学会」

まとめ

大腸がんを早期発見は生活の質を左右する重要な問題ですが、医療情報は難しいものが多く、既に興味がある人、もしくは病気になった後にしか正しい情報が届かないため発見が遅れてしまうということがあります。

解決策の一つとして、ゲーム感覚で適切な排せつケアを学べる機会を提供する創意工夫は必要だと思います。

健康チェックのバロメーターとして、熱を測ることと同じように、便をチェックすることも楽しく習慣化していけたらよいですね。