コラム2024/11/28
「クラッ」とする立ちくらみ、そのままにしていませんか?健康を守るための対策と予防法
椅子から立ち上がった瞬間、ふわっと視界が揺れ、思わずしゃがみ込んだ経験はありませんか?
一時的な「立ちくらみ」として見過ごされがちですが、頻繁に繰り返す場合は注意が必要です。
もしかしたら、体からのサインかもしれません。
立ちくらみの正体は?
立ちくらみとは、立ち上がった際に数秒から数分ほど続くふらつきや浮遊感のこと。
頭がスーッと軽くなるような感覚や、血の気が引くような感じを経験する人も多いでしょう。
ただ、いわゆる「めまい」のように、視界がぐるぐる回ることはあまりありません。
立ちくらみの主な原因
血流の低下
通常、立ち上がると重力によって血液が下半身に集まりますが、私たちの自律神経が即座に対応し、血液を心臓に戻してくれます。
これがうまくいかないと、脳への血流が不足し、立ちくらみを引き起こします。
特にこんな時は要注意!
食後やトイレ後:消化や排泄に血液が集中します。
入浴後や長時間の座位:血液が下半身に滞りやすい状況です。
脱水や疲労時:血液の巡りが悪くなりがちです。
内耳の不調
内耳にある「耳石器」という器官は、私たちの体のバランスを保つ重要な役割を担っています。
ここに異常が生じると、上下の感覚が狂い、立ちくらみが起きることも。
内耳のトラブルとしてよく知られているのが良性発作性頭位めまい症やメニエール病です。これらの病気を持っている場合、回転性のめまいを伴うこともあります。
「時々」なら心配無用。でも「頻繁」なら注意!
「たまに起こる程度」なら心配は不要です。しかし、立ちくらみが頻繁に起こったり、強い症状を伴ったりする場合、循環器や脳神経、内耳の病気が隠れていることがあります。
特に、不整脈や脳血管の障害などの可能性もあるため、医師に相談することが大切です。
転ばぬ先の杖!立ちくらみ予防のコツ
立ち上がり方を見直そう
急に立ち上がると血圧の調整が間に合わず、立ちくらみを招きます。次の3ステップで、ゆっくり立ち上がることを意識しましょう。
手をついて腰を浮かせる
頭をゆっくり起こす
体全体を立ち上げる
寝ている状態から起きるときも同様に、段階的に動くのがポイントです。
ふくらはぎを鍛えよう
「第二の心臓」とも呼ばれるふくらはぎ。ここを鍛えることで、血液の循環が良くなり、立ちくらみの予防につながります。
おすすめは、かかとの上げ下げ運動です。
椅子に浅く腰掛け、4秒かけてかかとを上げ、1秒で下げる。
これを30回1セット、1日3セットを目安に続けてみましょう。
生活習慣も一工夫
長時間座り続けないよう、適度に体を動かしましょう。
十分な水分補給を心がけ、脱水を防ぐことも大切です。
「立ちくらみ」を侮らないで!
忙しい日常の中でつい見過ごしてしまいがちな立ちくらみ。その背後には体からの重要なメッセージが隠れているかもしれません。
日々の習慣を少し見直すことで、あなたの健康を守る一歩に繋がるはずです。