コラム2024/02/15
MCIから学ぶ 認知症の兆候と早期対処法
健常者と認知症に中間にあたるグレーゾーンの段階を、軽度認知障害(MCI)といいます。
認知症は完全な治療法が見つかっていませんが、MCI段階での予防や治療が発症の遅延や回復につながることがあります。
MCIとは何か?
MCIは認知機能である「記憶」「決定」「理由づけ」「実行」のうちの一部に問題が生じるものの、症状の程度が軽く、認知症までは進行していない状態です。
そのため周囲からの支えがあれば、日常生活にはさほど支障はありません。
MCIの診断基準
MCIの診断基準はいくつかあります。
認知機能の低下が観察される
記憶や遂行などの認知機能に障害がある
基本的な日常生活機能は保たれているが昔よりも時間を要したり、非効率であったり、間違いが多くなったりする
認知症ではない
MCIの早期発見の重要性
認知症を予防するためには、いち早くMCIの兆候に気づくことが大切です。
一般的に、本人や家族の違和感があり受診した時には、すでに軽度もしくは中度の認知症まで進行しているケースが多く、残念ながら完治する可能性はごくわずかです。
65歳以上の4人に1人が認知症もしくはMCIと言われており、MCIからの認知症進行率は高いため、早期発見が重要です。
MCIの兆候
同じ話や質問を繰り返す
物を置き忘れる
以前よりも家事や作業に時間がかかる
趣味や社交活動に興味がなくなる
MCIの対処法
認知機能を鍛えるトレーニングや薬物療法を行う
地域の活動に参加するなど積極的な生活を送る
生活習慣を見直し、健康な生活を心がける
まとめ
MCIは認知症の予備軍であり、放置すると認知症に進行するリスクが高まります。
適切な対策と早期の治療を行い、認知症の発症を遅らせるためにも、日々の生活の中で兆候に注意し、違和感があれば早めに受診することが重要です。