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医療法人豊隆会ちくさ病院在宅医療

老化を遅らせる最新のアンチエイジング研究

コラム2023/10/23

老化を遅らせる最新のアンチエイジング研究

誰もが「元気に長生きしたい」と願う中、現代医学での大きな課題は「老化」です。

老化は生理学的と病的な要素が絡み合っており、それぞれの影響が寿命に関与しています。一つの鍵として、NAD(ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド)と「サーチュイン遺伝子」が浮上しており、特にNADの減少は老化を進行させる可能性があります。

さらに、サーチュイン遺伝子の活性化は老化の制御に大きな影響を与えると考えられています。

動物実験の段階ではありますが、将来的な研究結果に期待がかかります。

NADとは?

「ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド」と呼ばれる成分で、体内で作られる物質です。

NAD+は重要なエイジングケア分子の一つで、様々な代謝細胞プロセスやDNA修復などの重要な身体機能に関与している重要な補酵素であり、「若返り」「認知症予防」「健康維持」などに多くの重要な役割を果たしているといわれています。

サーチュイン遺伝子とは?

サーチュイン遺伝子(Sirtuin)とは、老化や寿命の制御に重要な役割を果たすとされる遺伝子で、「長寿遺伝子」とも呼ばれています。

細菌から哺乳類まで、多くの生き物に備わっています。

サーチュインの発現量を増やすことで老化制御につながる効果を得られたとする動物実験が多数報告されており、人を対象とした臨床試験も進められています。

老化の抑制方法

老化の抑制方法については、医学的に確立されたものはまだありませんが、生活習慣によって老化をコントロールできる可能性があります。

遺伝要因は変えられませんが、食事や運動を通じて生活習慣を改善し、老化を一定程度防ぐことができます。

特効薬は存在しないため、地道な生活習慣の改善が老化を制御する最善の方法となります。

王道はやはり食事と運動?

やはり老化防止に役立つのは、「食事」と「運動」のです。

バランスの取れた食事や適切なカロリー制限、有酸素運動や筋トレが老化の速度を遅らせるのに役立つことが示唆されています。

若い時から始めた運動習慣が高齢になっても維持しやすいため、若いうちから生活習慣の改善を始めることが重要です。

まとめ

老化に関する最先端の研究では、NADとサーチュイン遺伝子が注目されていますが、まだヒトでの研究は進行中です。

老化を抑制する特効薬は存在しないため、生活習慣が鍵となります。

適切な食事と運動は老化の進行を遅らせる重要な要素であり、若いうちから始めた習慣が高齢になっても続けやすいとされています。

老化は未来のことではなく、今からの行動が健康な将来につながります。