MENU

医療法人豊隆会ちくさ病院在宅医療

体が冷える原因、温活の方法

コラム2022/12/09

体が冷える原因、温活の方法

体の「冷え」とは何か

冷えとは、体に熱が巡らずに手足などが冷たく感じる状態のことです。

冷えというと気温が低い冬場に多いと考える人もいるでしょう。

しかし、体が冷えやすい人は外気の冷たい冬だけでなく、真夏などの気温が高く寒さを感じにくい状況でも、冷えを感じやすいとされています。

更年期による「冷えのぼせ」といった症状もあります。

冷えのぼせとは、手足は冷えているのに顔はほてっている、上半身に熱がこもるという症状です。

このように、冷えとのぼせの両方を同時に感じるケースもあります。

「冷え」を引き起こす原因

血行が悪くなることで血液が毛細血管に流れなくなってしまうのが原因です。

血管が収縮することによって、手足が冷えてしまいます。

手足は心臓に遠い位置にある上に、身体が重要な臓器のある胴体や脳へ血行を確保しようと働くので、どうしても手足が後回しにされやすいです。

筋力の低下

運動不足が続いてしまうと筋肉が劣れてしまい、血行が悪化します。

とくにふくらはぎは血液を心臓に戻すためのポンプとして機能しています。

ふくらはぎの筋肉が落ちてしまうとポンプ機能も衰えてしまうので、きちんと運動する習慣を作りましょう。

基礎代謝の低下

生命活動を行うのに欠かせない、必要最低限のエネルギーを「基礎代謝」といいます。基礎代謝が低くなると体温が低くなり、冷え症が起きやすくなります。

食生活

栄養バランスが偏った食習慣が続いてしまうことでミネラルやビタミン不足になりやすく、血の巡りが悪くなります。

鉄分不足

鉄分不足は生理のある女性がなりやすいです。

また、過度なダイエットなどが原因で鉄分不足に陥ってしまい、冷え症を引き起こしてしまいます。

鉄分不足は冷え症だけではなく、体調不良や倦怠感なども発生します。

ストレス

緊張すると血行不良が起きやすいため、そこから冷え症になりやすいです。

自律神経の乱れ

身体の体温をコントロールしているのは自律神経です。

近年はエアコンなどの影響で季節関係なく、快適に室内で過ごせるようになった結果、気温に対する感覚が鈍くなり、自律神経が乱れやすくなりました。

また、腸の運動も自律神経によって左右されものです。そのため自律神経が乱れると下痢・便秘も起きやすくなり、基礎代謝も低下してしまい、冷え症へ繋がってしまいます。

喫煙

喫煙習慣があると血管が急に収縮することが多くなるので、冷え症が起きやすくなります。

温活とは

温活とは、体を温めて基礎体温を上げ、体調不良などを改善することです。

温活では、エアコンやストーブといった外からの力に頼らずに、自らの力で体を温めます。健康維持には基礎体温を上げることが重要だとされているため、温活により基礎体温が上がることで、健康を維持するために適した体温を保てるようになります。

温活の方法

温活は、体を冷やさないことと体を温めることが重要です。

すぐに始められる温活の方法を紹介します。

腹巻や靴下、マフラーなどを身に付ける

温活ではお腹や下半身、首、手首、足首を冷やさないことが重要です。

腹巻やマフラー、アームウォーマー、レッグウォーマーを身に付けて、体を冷やさないようにしましょう。

足先が冷えやすい人には、靴下の重ね履きもおすすめです。

お風呂にじっくり浸かる

お風呂にじっくり浸かって体を温めるのは、温活の基本です。

シャワーで済ませず、きちんと湯船に浸かりましょう。

38度~40度のお湯に、30分程度浸かるのが良いとされています。

下半身を集中的に温めたいときは、半身浴がおすすめです。

お湯にシナモンやラベンダー、ローズマリーなどのアロマオイルを入れると、リラックスと同時に血行促進が期待できます。

もしお風呂に入れない場合は、首の後ろを蒸しタオルで温めましょう。

首の後ろには太い血管が通っており、体温に大きく影響します。

マッサージをする

体には、冷えに効くツボがいくつかあります。

そこをマッサージすることによって、冷えの改善につながります。

指先を揉むようにしてマッサージをすると体が温まります。

運動をする

運動をして筋肉量を増やすことも、冷えの改善に効果的です。

運動と言っても、本格的なスポーツをする必要はありません。

ウォーキングやジョギングなどの軽い運動を習慣化するだけで十分です。

外での運動が難しい場合は、ヨガやストレッチなどの室内でできる運動をしましょう。

これだけでも基礎代謝を上げる効果が期待できます。

体を温める食べ物や飲み物を摂取する

温活では、体を内側から温めるための食べ物や飲み物にも気を配りましょう。

体を温めるには、寒い地域や冬に採れる野菜、果物のほか、生姜などの香辛料を積極的に摂取することが大切です。

冷たい飲み物は体を冷やすため、飲み物は基本的に温かいものを選びます。

まとめ

温活では、生活習慣の改善が重要です。

温活をすることで体の温度は上がりますが、体を冷やす生活習慣を改めなければ、効果は半減してしまいます。

冷えを改善したい場合には、日常の習慣を見直しましょう。