コラム2019/08/14
熱中症対策には麦茶を飲もう!平安時代から続く飲料水
熱中症対策には麦茶を飲もう!平安時代から続く飲料水
災害の一つと言われるほど、猛暑が続く日本。熱中症が大きな問題となっています。しっかりと、こまめに水分をとって、熱中症対策をすることが大切ですが、そんな中でも再度注目されるのが麦茶の存在です。定番すぎて、その効能効果に目を向ける機会も少なかったように思いますが、麦茶はとても優秀な天然の飲料水なんです。ぜひ、麦茶の効果を知って、スッキリ喉を潤して、暑い夏を乗り切っていきましょう。
麦茶の歴史は古い!?
「麦茶は冷蔵庫のなかの必需品」という家庭もあるほど、日本人にはなじみ深い飲料水である麦茶。麦茶の歴史は古く、平安時代より貴族に親しまれていたことがわかっています。戦国時代は武将に、そして江戸時代になると町人にまでその文化が広がり、「麦湯店」なるものが流行りました。明治時代に入ると、上野、浅草、両国あたりの下町では、夏の夕方になると「むぎゆ」と書かれた行燈が並び、人々が憩う場となったそうです。麦茶の原料である麦は夏に収穫されるため、夏の季節には麦湯を楽しみにする人が集まり、人々の憩いの場になっていたそうです。
麦茶の科学的な効果がわかってきた!
近年、研究が進み麦茶の効能が科学的に証明されるようになってきました。なかには熱中症対策にも効果が期待される報告もあり、やはり昔から麦茶を夏に愛飲することは、理にかなっていたのでしょう。麦茶の代表的な効果は、血液をサラサラにする効果、抗酸化作用、胃の粘膜を保護する作用、体の熱を冷ます効果があります。これらについて詳しくみてみましょう。
血液をサラサラにする効果
農林水産省食品総合研究所とカゴメ総合研究所により、シリコンチップ上での血液の通過時間を計測する研究が行われ、麦茶を飲むことで血液の流動性が高くなることが発見されました。また、香ばしい匂いの成分であるピラジン類に血液改善効果がある研究発表もされています。体内の水分やミネラルが不足すると血液がドロドロ化し、熱中症にかかりやすくなります。こうした点からも、ミネラルを含み、血液サラサラ効果のある麦茶を積極的に摂りたいですね。
抗酸化作用
西九州大学食品化学研究室、神戸学院大学の調査により、麦茶に抗酸化作用があることが分かりました。紫外線を浴びる夏こそ、積極的に抗酸化作用のある飲料食品を摂りましょう。
胃の粘膜を保護する作用
静岡大学と京都薬科大学とが共同で麦茶の抽出物をテストしたところ、胃の粘膜を保護する作用など様々な機能が期待されることが分かりました。
体の熱を冷ます効果
汗をかくと体内から塩分やミネラル成分が失われ、この状態が続くと体の調整機能のバランスが崩れ、体に熱がこもってしまいます。熱中症対策では水分、塩分、ミネラルを摂ることが大事です。体の熱を冷ます効果が期待でき、かつミネラルを含む麦茶は夏におすすめの飲料水です。
子供から高齢者まで安心して飲める飲料水!
麦茶はノンカフェインでタンニン・カテキンがほとんど含まれていません。子供から高齢者でも安心して飲めます。また、糖質や添加物も含まれておらず、健康志向の方におすすめです。
麦茶を飲む時に注意していただきたいこと
以外と知らない人が多いですが、麦茶はあまり日持ちしません。家庭で作る場合は、麦茶を入れる容器が清潔であると考えても、賞味期限は1日か2日程度です。市販のペットボトルの場合、口を付けて飲んだら、その日のうちに飲みきりましょう。
まとめ
8月も半ばですが、まだまだ暑い日々が続きます。夏の水分補給に麦茶を飲んで、熱中症対策にもお役立てください!