コラム2019/08/09
応急処置を正しく理解しよう!レジャーシーズン編
応急処置を正しく理解しよう!レジャーシーズン編
来週から出かけるご予定をたてている方も多いのでないでしょうか。今回は、レジャーシーズンの応急処置方法として、代表的な例を3つ取り上げてみたいと思います。
◆蚊にさされたときの対処法
蚊によるかゆみなどは、蚊の唾液に対する人間のアレルギー反応です。害虫防除技術研究所の白井医学博士によれば、避けたほうがよい対処法とし、「爪でばってん」は一時的にかゆみが和らぐが、傷がつくと、とびひや感染症の恐れがあります。また、「お酢を塗る」と「石鹸で洗う」のも、かゆみが増してしまうため、避けたほうがよいです。もっとも効果的な方法はが「冷やす」ことです。大切なのはかゆみを抑えて掻かないことです。ちなみに科学的な根拠は不明ですが、蚊には足のニオイ成分イソ吉草酸を好むといわれており、ニオイがつよいと刺されやすいといわれいます。レジャーのときは足裏ケアと虫よけスプレーが有効です。
◆ハチにさされたときの対処法
玉川大学の小野博士によれば、特に7月、8月はハチの攻撃性が増す時期であり、そのため夏に襲われる事故が多発し、毎年20人が亡くなっているといいます。ハチに刺されたときの応急処置は、刺されたらその現場からすぐに数十メートル離れ(巣から離れる)、刺された傷口を流水でよく洗い流します。ハチの針が残っている場合は、指でつまんで毒液を再注入しないようにそっと抜きます。また、爪などで傷口周囲を圧迫し、毒液をしぼり出すことも効果的です(ハチ毒は水に溶けやすいので、傷口から毒液をしぼり出すように、もみながら流水にさらす)。抗ヒスタミン剤を含むステロイド軟膏などがあれば塗布し、濡れたタオル等で冷やし、安静にするのが、よい対処法です。
◆出血時の対処法
血が出たら「血管を縛って出血量を抑えるのが最善の応急手当である」と考えている人もいるかもしれません。しかし実はこれは最善とは言えない場合もあります。もっとも望ましい止血法は、「傷口」にアプローチする方法です。布を傷口タオルやガーゼを押さえつけて血をとめます。また、処置をする側も、手袋(ビニール製)を使いましょう。こうすることによって、けが人の血液を介して起こる感染症を防ぐことができます。指先などに自分でも自覚していない傷があった場合は感染する可能性があるので非常に危険ですから、人の手当てをする場合は、特にこれに気をつけましょう。基本的には片方の手のひらで圧迫して血を止めますが、それでも血が止まらないという場合は、両手を使ってしっかりと圧迫しましょう。
◆まとめ
今回は、レジャーシーズンの応急処置方法をご紹介させていただきました。楽しいレジャーシーズンですが、万が一に備えて、応急処置方法を頭にいれておいていただければ幸いです。