コラム2022/06/23
カルシウムを摂ればイライラが解消される!?
情報過多で変化のスピードが早い、現代の日本は、ストレス社会と言われています。
カラオケや、温泉旅行なんかでストレス発散しても、日常に戻ると、ストレスは一瞬にして溜まり、イライラする毎日・・・。そんなイライラを抱えた人に対してよく言われるのが、「カルシウムが足りないんじゃない?」という言葉です。カルシウム不足とイライラには関係があるのでしょうか?
カルシウムとは
カルシウムと聞くと、骨や歯のことを思い浮かべますが、実はその他にも体の中でたくさんの働きをしています。
その中の一つが、脳神経の興奮を抑える作用です。
そこで、「カルシウム不足はイライラに関係する」と思いがちですが、実はそう単純な話ではありません。
カルシウムは本当に大切なので私たちの体は、血液中のカルシウム濃度を常に一定に保つようにできています。
血液中のカルシウムが不足した時には、骨に蓄えられているカルシウムが溶け出して不足分を補う仕組みになっているのです。
ですので、食べ物や飲み物からのカルシウム摂取が不足したとしても、すぐに血液中のカルシウム濃度が低下するわけではなく、むしろ、カルシウム濃度の調整機能不全がイライラにつながると言えるかもしれません。
とは言え、カルシウム摂取量が少なければ、結果的に骨に蓄えられているカルシウムが減ってしまうので、カルシウムを多く含む食べ物や、カルシウムの吸収を良くするために必要なビタミンDを含む食べ物を積極的に食べることは大切なことと言えるでしょう。
イライラ解消に良い食べ物は?
では、イライラしてしまった時の解消に役立つ食べ物にはどんなものがあるのでしょうか。
イライラと深く関わりがあるものに、「セロトニン」があります。
セロトニンは脳内の神経伝達物質で、興奮を抑え精神のバランスを整える作用があるため、「幸せホルモン」とも呼ばれます。
セロトニンが不足するとイライラしたりストレスを感じやすくなることがわかっています。
セロトニンの原料となる「トリプトファン」というアミノ酸は、人間の体の中では作られないため、食べ物から摂る必要があります。
トリプトファンは、乳製品や大豆製品、ナッツ類やアボカドに含まれています。
「最近イライラしがちだな」と感じている方は、こうした食品を積極的に食べてみてはいかがでしょうか。
これらの食品の多くからはカルシウムも摂ることができるので、長い目で見た時のイライラ予防にもつながります。
まとめ
イライラするから牛乳を飲んでカルシウム摂取だ!という話ではないようですね。
ただ、牛乳など乳製品を摂取することでトリプトファンやセロトニンに影響するので、飲むことは悪いことではないようです。
ただ、摂取量は適度にしてくださいね。