コラム2022/05/11
弁膜症について
日々生活をしていると、「今更聞きにくいな」とか「調べるの面倒だな」とか思うことありませんか?このコーナーでは簡単に、なんとなく知っておけば役立つであろうお話をQ&Aで紹介させていただきます。
Q.「弁膜症」という言葉をテレビやCMで知ったのですが、どういったものなのでしょうか
心臓にある弁膜に異常が生じる疾患です。放置すると心不全になることもあります。
弁膜症とは、心臓弁膜の異常の総称です。
心臓には4つの部屋があり、肺や全身に血液を送る際、血液の流れを一定の方向(一方通行)にして逆流しないように、それぞれの部屋の出口に扉がついています。
この扉を弁膜といい、弁膜に狭窄あるいは逆流といった異常が起こることを、弁膜症と呼びます。
狭窄とは、扉の動きが悪いため出口が狭くなり、血液が通りにくくなる状態を示します。
また、逆流とは扉が閉まらない、あるいは壊れてしまって血液が逆流する状態を示します。
狭窄と逆流は同時におこる場合もあります。
それぞれの弁膜ごとに、弁膜症の原因や自覚症状が異なりますが、主に息切れ、動悸、全身の倦怠感、浮腫(むくみ)といった心不全の症状が現れたり、不整脈が頻繁にみられたりします。
加齢や高血圧、脂質異常症などの生活習慣病による動脈硬化が原因の一つと言われるものもあります。
弁膜症の治療は、異常の起こっている弁膜の部位と進行の程度によって対処が異なり、軽症の場合は、手術を行わずに薬物療法で経過観察することもあります。
弁膜症は放っておくと心不全に繋がることもありますので、息切れや疲れやすさを自覚される方は、早めに受診されることをお勧めします。
まとめ
日常生活の中で、ちょっと気になるなという症状があった際は無理せず受診をしてみた方が良いかもしれませんね。