コラム2021/02/02
目指そう!脱オムツ、褥瘡なし~特養でアウトカム評価~
今年の4月の介護報酬改定では、自立支援・重度化防止の成果をみるアウトカム評価(利用者のADLレベルの維持・改善に対する評価)の考え方が特養の報酬体系に初めて組み込まれます。
今年度中にもルールの詳細や留意点などが厚生労働省より通知されるようです。
見直しのベース
評価のターゲットは排泄と褥瘡で、ベースとなるのは既存の「排せつ支援加算」と「褥瘡マネジメント加算」の見直しです。
全ての入所者を対象として状態のスクリーニングを定期的に行い、適切な介護が必要と判断された入所者の計画を多職種で作成し、それに沿ってケアを実践する必要があります。また、介護保険の新たなデータベース「LIFE」へデータを送り、計画を定期的に更新することも必須となります。排せつ支援加算が10単位/月、褥瘡マネジメント加算が3単位/月を全ての利用者に算定できます。
アウトカム評価の算定要件
先のベースと、更に下記の要件を満たすことができれば、アウトカム評価を算定できます。
<排せつ支援加算>
■排尿・排便の状態の少なくとも一方が改善し、いずれにも悪化がない
■オムツ使用有から使用なしに改善した
どちらかを満たせば、5単位/月、両方を満たせば10単位/月。要件を満たした人数分の上乗せ算定が可能です。
<褥瘡マネジメント加算>
■実際に褥瘡の発生を防いでいることが要件。
10単位/月を計画に沿ってケアを実践した人数分上乗せ算定可能。
まとめ
今回は、新たなアウトカム評価についてお話しました。今回のアウトカム評価は、特養だけでなく老健や介護医療院、看護小規模多機能などにも適用されます。1月28日開催の当院の第7回WEB勉強会では「みんなで考えてみよう排便ケア」というテーマで医療法人札幌ハートセンター 札幌心臓血管クリニック 皮膚・排泄ケア認定看護師 畠山誠 様に排便ケアについてのお話を伺いました。見逃し配信の期間は終了していますが、ご希望があった場合には、再度公開してもいいですよ!と畠山先生より許可を頂いております。視聴希望の方は、是非ご連絡下さい。