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医療法人豊隆会ちくさ病院在宅医療

夏場の食べ物に潜む罠

コラム2020/06/18

夏場の食べ物に潜む罠

夏場の食べ物に潜む罠

6月10日~東海地方でも梅雨入りし、暑くてじめじめとした日が続いております。みなさん、体調を崩されていませんか。

梅雨から夏の時期は「食中毒」に、特に注意が必要です。今回は、「食中毒の予防」についてお届け致します。

食中毒にご用心!~梅雨から夏に増える食中毒~

食中毒は下痢や腹痛、嘔吐、発熱を引き起こし、最悪の場合は死に至ることもある怖い病気です。原因となるのは、食べ物の中に潜む細菌やウイルス。細菌は食べ物の中で、ウイルスは食べ物を食べた体の中でウヨウヨと増殖し、食中毒を引き起こすのです。原因となる細菌には、腸管出血性大腸菌(牛のレバ刺しが禁止された原因菌として有名ですね)、O157、サルモネラ菌などがありますが、これらは20℃ぐらいで元気に増え始め、体温ほどの温度で最も活発に増殖するようになります。

家庭でできる食中毒予防

焼き肉屋などでニュースになることが多い食中毒ですが、全体の1割程度は家庭で起こっています。症状が軽かったり、食中毒と気づいていなかった場合を含めると、実際にはもっと多いと考えてよいでしょう。その原因となる菌たちは、私たちの身の回りのあらゆるところに潜んでいます。特に食器用スポンジやふきん、シンク、また板などは、細菌やウイルスが増えやすい場所といわれています。またさまざまなものを触る手も、気をつけたいポイント。要点をまとめましたので、ご家庭で参考になさってくださいね。

家庭で食中毒を予防するポイント

食中毒を防ぐには、細菌やウィルスを「つけない」「増やさない」「やっつける」ことが大切です。

つけない

・食材を扱う前後、物を食べる前には手を洗う

・肉や魚は、他の食品にくっつかないように分ける

・残った食材は清潔な容器にいれて冷蔵庫へ

増やさない

・冷蔵、冷凍が必要な食品を室温で放置しない

・冷蔵庫や冷凍庫にものを詰めすぎない(詰めすぎは冷気の効率悪化のもと!)

やっつける

・肉や魚は十分に加熱する

・使用後の調理器具は、洗った後に熱湯をかけて殺菌する

・あやしいと思ったら、食べずに捨てる

食中毒かな?と思ったら

食中毒の特徴的な症状に、下痢と嘔吐があります。これは悪い物質を外に出そうとする体の反応なので、下痢止めなどでむやみに止めてしまうと、悪い菌が体の中に残ってしまうことに。食べ物が原因かな、と思ったら、早めに医師に相談するようにしましょう。