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医療法人豊隆会ちくさ病院在宅医療

レビー小体病、前頭側頭型認知症について~

コラム2020/05/26

レビー小体病、前頭側頭型認知症について~

レビー小体病、前頭側頭型認知症について

先日、5月21日の記事では、認知症の20%ほどが原因となる血管性認知症(脳血管疾患による認知症)についてお話させていただきました。
https://w.bme.jp/bm/p/bn/htmlpreview.php?i=chikusa&no=all&m=269&h=true
今回は原因の1種であるレビー小体病と前頭側頭型認知症についての内容になります。

レビー小体病について ICD-11: 6D82

・レビー小体(神経細胞内封入体)が中脳黒質だけでなく大脳にも広範に出現する病気です。
・原因は不詳

症状

1.主症状

動揺する認知障害(認知症の症状に同じ)、幻視、パーキンソン症状(筋強剛、振戦、動作緩慢、仮面様顔貌、前傾姿勢、小刻み歩行など)、レム睡眠行動障害
2.その他症状
転倒、失神、一過性意識障害など✓病理所見…レビー小体、アルツハイマー病所見(90%は合併)

(注)
筋強剛…筋肉が硬くなること
振戦…震えること
レム睡眠行動障害…正常者はレム睡眠時に夢を見るだけですが、レビー小体病の場合、夢を見るだけではなく異常な言動を伴う

前頭側頭型認知症について ICD-11:6D83

臨床概念
病理的にみると、
  1. ピック病
  2. 運動神経疾患を伴う認知症(筋萎縮性側索硬化症(ALS))など多数の疾患が包含されている

・原因は不詳

症状

  1. 行動障害…脱抑制的・反社会的・常同的・滞続的・衝動的・強迫的行動・口唇傾向・不潔など(具体的には人前でも平気で万引きしたり、わいせつ行為をしたり、高速道路を逆走するなど)
  2. 感情障害…抑うつ、不安、無頓着、無表情など
  3. 言語障害…發語の減少、常同言語、滞続言語、反響言語など
  4. 病識の欠如

病理所見…前頭葉と側頭葉の萎縮

(注)
脱抑制…抑制が取れてコントロールが効かない状態
常同…同じ動作や言語を繰り返す状態
滞続…刺激を与えられたとき同じ動作や言語を繰り返す状態
強迫…無意味と判っていても支配されてしまう考えや行動
口唇傾向…食べられないものでも何でも口へ入れてしまう症状
反響言語…質問への返事が「オウム返し」の状態
病識欠如…自分が病気であることがわからない状態

まとめ

「老化によるもの忘れ」と「認知症によるもの忘れ」は、分けて考える必要があります。
「認知症によるもの忘れ」は、自覚症状が乏しいため、自覚症状を本人や周りが気付けるか、疑えるかが重要になってきます。こういう症状があるから、もしかして?と思ったら早期診断が良いかもしれません。次回は、認知症の治療法についてご紹介させていただきます。