「注文をまちがえる料理店」をご存じですか?
このレストランでは、認知症のある方々がホールスタッフとして働き、時には注文を間違えることもあります。それでもお客様は笑って「ま、いっか」と受け入れる——。その何気ないやりとりが、多くの人の心を動かし、認知症への理解と寛容を広げてきました。
初開催は2017年の東京。その後、国内外で共感の輪が広がり、認知症とともに生きる社会づくりの象徴的なプロジェクトとして注目されています。
全国一斉開催に向けた新たな挑戦
この活動を主催する一般社団法人「注文をまちがえる料理店」は、2025年9月21日(世界アルツハイマーデー)に合わせ、全国23地域との連携による一斉開催を目指して、クラウドファンディングを開始しました。
目標金額:1,300万円
プロジェクトページはこちら
会場設営や食材費、当日の記録映像の制作費など、実施に必要な費用を広く募っています。
現場で働く私たちへの示唆
認知症ケアは、生活支援にとどまりません。
「役割」や「希望」をどう支えるか——そこに、私たちのケアの本質があります。
利用者さんの中にも、「誰かの役に立ちたい」「自分の力を発揮したい」と感じている方が、きっといるはずです。
「できないこと」ではなく「できること」に目を向ける視点は、ケアの質や私たち自身のやりがいにもつながっていきます。
まとめ
「まちがえても、ま、いっか」
この言葉には、失敗を許し合い、その人らしさを受け入れる社会のヒントが込められています。
認知症があっても、誰かと関わり、笑い合える社会をどうつくっていくか。私たち介護・医療職もまた、当事者とともにその答えを探す存在でありたいと感じます。
興味を持たれた方は、ぜひクラウドファンディングのページをご覧ください。