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医療法人豊隆会ちくさ病院在宅医療

高齢者に多い「睡眠の悩み」とその改善方法

コラム2025/04/04

高齢者に多い「睡眠の悩み」とその改善方法

今回は「高齢者の睡眠の悩み」についてのお話です。
「夜に何度も目が覚める」「寝つきが悪くて困っている」そんな声をよく耳にします。実は、加齢とともに睡眠の質は変化していくため、年齢を重ねた方ほど、眠りにくさを感じることがあるのです。

今回は、なぜ睡眠の質が落ちやすくなるのか、そして、どうすればぐっすり眠れるようになるのかをわかりやすくご紹介します。

どうして眠れなくなるの? 〜主な原因〜

年齢による体の変化
年を重ねると、体のリズム(体内時計)が変わってきます。
その結果、深い眠りが減って浅い眠りが増え、夜中に何度も目が覚めることが増えてしまうのです。

病気や体の不調
関節の痛み、トイレが近い、いびきや無呼吸などの症状も睡眠を妨げます。こうした体の不調があると、どうしても眠りが浅くなってしまいます。

薬の影響
高血圧や心の病などで飲んでいる薬が、眠気や不眠を引き起こすこともあります。気になるときは、医師や薬剤師に相談しましょう。

心の不安やストレス
一人暮らしでの寂しさや、大切な人との別れ、環境の変化なども、眠りに影響します。夜になると、いろいろなことが気になって眠れない……そんな経験はありませんか?

 ぐっすり眠るためのヒント 〜今日からできる工夫〜

毎日同じ時間に寝て、同じ時間に起きる
生活リズムを整えることは、睡眠の基本です。昼間に軽く体を動かすのもおすすめです。

寝室を快適にする
室温や湿度、明るさ、音などに気を配りましょう。暗めの照明や静かな空間、心地よい寝具も大切です。

寝る前の食事は軽めに
食べすぎや、カフェイン・アルコールのとりすぎは睡眠を妨げます。夕食は寝る2~3時間前に済ませておくのが理想的です。

リラックスタイムを作る
お風呂に入ったり、ストレッチをしたり、静かな音楽を聴いたりして、心と体をほぐしましょう。スマホやテレビの画面を見るのは控えめに。

無理に寝ようとしない
眠れないときは、一度寝床から出て、軽く本を読むなどして自然に眠気がくるのを待ちましょう。

昼寝は短めに
昼寝のしすぎは夜の睡眠に影響します。15~30分程度、午後早めの時間にとるのがおすすめです。

まとめ

高齢になると、眠りが浅くなったり、夜中に目が覚めやすくなるのは自然なことです。
けれど、ちょっとした工夫で睡眠の質を改善することは十分に可能です。

もし睡眠のことで困っている方がいれば、一人で抱え込まずに、周囲や医療機関に相談してみてくださいね。
ぐっすり眠って、いきいきとした毎日を送りましょう!