コラム2025/02/07
特別訪問看護指示書とは?仕組み・条件・活用方法を詳しく解説!
訪問看護は、医師の指示のもとで看護師が利用者の自宅を訪問し、医療ケアを提供する制度です。訪問看護を受けることで、自宅にいながら適切な医療的ケアを受けることができ、生活の質(QOL)を維持・向上させることができます。
通常の訪問看護では、医師が発行する「訪問看護指示書」が必要ですが、急性増悪期や高度な医療管理が求められる場合には「特別訪問看護指示書」が発行されることがあります。
特別訪問看護指示書とは?
特別訪問看護指示書とは、通常の訪問看護指示書とは異なり、医療依存度が高い患者や病状が急激に悪化した患者に対し、短期間で集中的な看護を提供するために医師が発行する特別な指示書です。
これにより、訪問看護の回数が増やせるため、在宅での適切な医療管理が可能となります。
特別訪問看護指示書の発行条件
特別訪問看護指示書は、以下のようなケースで発行されます。
- 病状が急激に悪化し、頻回な訪問看護が必要な場合
- がん末期や老衰など、終末期ケアを在宅で行う必要がある場合
- 高度な医療管理が必要な場合
- 点滴や静脈栄養の管理
- 気管切開管理
- 重度の褥瘡を抱える患者に対し、創傷管理を含めた専門的な看護が求められる場合
医師が患者の状態を診察し、必要と判断した場合に限り、特別訪問看護指示書が発行されます。
訪問看護の頻度と内容
特別訪問看護指示書が発行されると、通常の訪問看護の制限(週3回まで)を超えて、最大で1日3回までの訪問が可能になります。
これにより、以下のような専門的な医療ケアが提供されます。
特別訪問看護指示書の有効期間は14日間ですが、患者の状態に応じて再発行されることもあります。
特別訪問看護指示書発行の流れ
患者の状態を医師が診察:患者の病状を確認し、特別なケアが必要かどうかを判断
医師が指示書を発行:診察結果に基づき、特別訪問看護指示書を作成
訪問看護ステーションに発行:訪問看護ステーションが指示書を受け、看護計画を立案
訪問看護の開始:指示書に基づき、患者に必要な医療ケアを提供
まとめ
特別訪問看護指示書は、医療依存度の高い患者や急性増悪期の患者にとって、非常に重要な制度です。
通常の訪問看護では対応しきれないケースにおいても、特別訪問看護指示書を活用することで、より適切な医療ケアを提供することができます。
特に、褥瘡や高度な医療管理が必要な患者に対しては、定期的な訪問看護と併せて積極的に活用することが重要です。
在宅療養を支えるためにも、医師や訪問看護師と密に連携しながら、必要に応じて特別訪問看護指示書の活用を検討しましょう。