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医療法人豊隆会ちくさ病院在宅医療

呼吸でリラックスできる理由と腹式呼吸・胸式呼吸の違い

コラム2025/01/24

呼吸でリラックスできる理由と腹式呼吸・胸式呼吸の違い

緊張や不安を感じたとき、深呼吸で気持ちが落ち着いた経験はありませんか?
実は、呼吸には心身をリラックスさせる効果があります。
この記事では、呼吸のリラックス効果や、腹式呼吸と胸式呼吸の違いについて解説します。


なぜ呼吸でリラックスできるのか?

深呼吸をすると気持ちが安らぐのは、呼吸が自律神経に働きかけ、副交感神経を優位にするからです。
自律神経には「交感神経」と「副交感神経」があり、これらがバランスよく機能すると、血圧や体温、胃腸の働きが整い、心身が安定します。

しかし、自律神経が乱れると、不安感や胃腸の不調など、心身ともに不快な状態になりやすくなります。
呼吸を通じて副交感神経を活性化させることで、体と心をリラックスした状態に整えることができます。


腹式呼吸と胸式呼吸の違い

呼吸法には大きく分けて「腹式呼吸」と「胸式呼吸」の2種類があります。
どちらも「鼻から吸って、口から息を吐く」という点は共通していますが、違いは息を吸うときの体の動きにあります。

腹式呼吸

  • 息を吸うとお腹(下腹部)が膨らむのが特徴です。
  • 吸った空気を下腹部にしっかり送り込むイメージで行います。
  • 主にヨガで採用されており、リラックス効果が高いとされています。

胸式呼吸

  • 息を吸うと胸が膨らむのが特徴です。
  • 吸った空気は肺に取り込まれます。
  • 主にピラティスで使われており、交感神経を活性化させる効果があります。

ヨガとピラティスが似ているように見えても、呼吸法が異なるため、それぞれの運動に適した呼吸を行うことが大切です。


リラックスには腹式呼吸がおすすめ

リラックス効果を求めるなら、腹式呼吸が最適です。
腹式呼吸は、副交感神経を優位にして心身を穏やかに整える効果があります。

腹式呼吸のやり方

  1. 息をゆっくり吐き出し、お腹をぺたんこにします。
  2. 鼻から大きく息を吸い込み、下腹部を膨らませます。
  3. 口を使い、遠くのろうそくを吹き消すようにゆっくり息を吐き出します。

この呼吸法を繰り返すと、血流が良くなり、副交感神経が活性化されて、心が落ち着いてくるのを感じられるはずです。ヨガをしていない方でも、気軽に試してみてください。


緊張や不安を感じたときの対処法

仕事や日常生活で緊張や不安を感じる場面は多いものです。
そんなときこそ、腹式呼吸を意識的に行うことで、自分で自分をリラックスさせることができます。


まとめ

呼吸法の魅力は、いつでもどこでも一人で実践できること。
仕事の合間、入浴中、寝る前など、さまざまな場面で活用可能です。

リラックスできる腹式呼吸を取り入れて、心身を整えながら日々を快適に過ごしましょう。