コラム2024/10/15
毛髪の健康を守る「毛周期」のしくみとは?生え替わりのサイクルを解説
私たちの髪は、一見変わらず存在しているように見えても、実は「毛周期」(ヘアサイクル)というサイクルに従い、定期的に生え替わっています。
成長し、止まり、抜け落ちるというこのサイクルが正常に機能しているおかげで、私たちは健康な髪を維持することができるのです。
しかし、毛周期が乱れると、髪の成長が阻害され、薄毛や抜け毛といった悩みにつながることがあります。
この「毛周期」の仕組みや、男性が注意したい脱毛症について解説します。
毛髪の「毛周期」(ヘアサイクル)とは?
私たちの毛髪は、一定のサイクルで生え替わる「毛周期」(ヘアサイクル)を繰り返しています。
このサイクルは、次の3つの段階に分けられます。
成長期(2~6年):毛髪が成長し、毛根も活発に活動します。
退行期(2~3週間):成長が低下し、毛根が縮小し始めます。
休止期(3~4か月):毛髪の成長が完全に止まり、やがて抜け落ちます。
休止期が終わると毛髪は抜け、その後新しい毛が生えてくるのが通常のサイクルです。
しかし、このサイクルが乱れると、薄毛や抜け毛の原因となることがあります。
男性型脱毛症(AGA)
男性型脱毛症(AGA)は、男性の薄毛の一般的な原因で、日本人男性の約3割が経験するとも言われています。
AGAの原因は、男性ホルモンの一種であるテストステロンが、ジヒドロテストステロン(DHT)に変換されることにあります。
このDHTが毛根に作用し、毛周期の成長期を短縮させ、髪が細く短くなり、「ミニチュア化」を引き起こします。
円形脱毛症
一方、円形脱毛症は自己免疫疾患によって引き起こされます。
免疫系が誤って毛髪を作る細胞を攻撃し、毛周期が乱れることで脱毛が発生します。
ストレスが原因とされることもありますが、必ずしもすべてのケースがストレスに関連しているわけではありません。
セルフケアや治療の選択肢
AGAのセルフケアとして、生活習慣の改善(栄養バランス、睡眠、ストレス管理)は重要ですが、根本的な改善には医療機関での治療が推奨されます。
医療では、外用薬や内服薬、さらには植毛手術などの選択肢があり、早期の治療が効果的です。
AGAや脱毛症が気になったら、早めに医療機関を受診するのが良いでしょう。