コラム2024/08/20
日焼け止めの種類と塗り方に注意!効果的な紫外線対策を
7~8月は最も紫外線が強くなる時期です。紫外線を防ぐ手段として、帽子、日傘、手袋、サングラスなどが利用されますが、日焼け止めについては、日焼け止めの種類を正しく選ぶことで紫外線防止効果を高めることができます。
日焼け止めの効果的な使用方法についてご紹介いたします。
紫外線の種類
紫外線は波長により、UV-A(波長 315~400nm)、UV-B(波長 280~315nm)、UV-C(波長 100~280nm)に分けられます。
最も短い波長のUV-Cは成層圏オゾンや酸素などの空気分子に完全に吸収されて地上では観測されません。
UV-AとUV-Bは地上に届き、健康被害を起こす原因になることが分かっています。
特にUV-Bは皮膚の赤みを増す作用が強く、浴びすぎると皮膚がんになる作用があります。
日焼け止めの種類
日焼け止めの効果は、UV-A、UV-Bをそれぞれ、どれだけ防げるかという指標で示されます。
UV-A を防ぐ指標はPA(Protecition grade of UV-A)、UV-B を防ぐ指標はSPF(Sun Protection Factor)で表しています。
PAは4段階(PA+、PA++、PA+++、PA++++)の防御効果で表し、「+」が多いほど防御効果が高くなります。
SPFは、1~50+の数字で表し、数値が大きいほど防御効果が高くなります。
また、日焼け止めには大きく分けて「散乱剤」と「吸収剤」があります。
「散乱剤」は物理的に紫外線を散乱することにより皮膚へ紫外線が届くのを防ぎ、「吸収剤」は紫外線を吸収し熱エネルギーなどに変えることで防ぎます。
吸収剤は肌に塗っても白くならないという特徴を持っている反面、かぶれや皮膚アレルギーを起こす場合があります。
一方、散乱剤は白くなりますが、アレルギーを起こすことはほとんどありません。
子ども用や肌が敏感な人向けの日焼け止めには、散乱剤のみを含んでいるものが多く「吸収剤不使用」、「紫外線吸収剤無配合」、「紫外線吸収剤フリー」、「ノンケミカルサンスクリーン」などとパッケージに書いてあることが多いようです。
SPFが高いほど皮膚への負担も大きくなるため、使用するシーンによって選ぶことが大切です。
シーンに合わせて日焼け止めの使い分け方法
日焼け止めは、シーンによってSPF、PAの表示を見て選ぶことが重要です。
日常の外出
洗濯ものを干したり、買い物をするなど日常の外出では、SPF10~20、PA+~++が適切です。
屋内にいても、日の当たる窓際にいるときは日常の外出と同様に紫外線対策が必要です。UVカットガラスではない車に乗っているときも同じです。
紫外線は、窓ガラスを通して、中まで降り注いでいることを忘れてはいけません。
スポーツやレジャー
スポーツやレジャーでは、SPF40~50+、PA+++~++++を使用するといいでしょう。
汗をたくさんかいたり水に入ったりする場合は、ウォータープルーフ」等と書かれた耐水性が高いものを選ぶとより効果的です。
また、ダイビングでは海に入るからと油断しないようにしましょう。
水深50cmでは地表面の40%の紫外線が透過します。
水面の反射によって、地表で紫外線にさらされる量よりも強い線量になりますので、海水浴の場合も防御効果が高いものを選びましょう。
紫外線が多いエリアへの旅行
また、赤道に近づくほど紫外線は強くなり、北海道と沖縄での年間の紫外線量は2倍程度の違いが見られます。
南に旅行へいく場合には、少しSPFが高めの日焼け止めを選ぶとよいでしょう。
日焼け止めの塗り方のポイント
日焼け止めは、肌になじむまで15分程度かかるため、外に出る15分前に塗り終えておくことが大切です。
塗り方はしっかりと厚めに塗ってください。
日焼け止めの効果が持続するのは2時間程度なので、紫外線を浴びる状況では2時間おきに塗り直すことが大切です。
ただし、汗をかいたり泳いだりした場合は、すぐに塗り直しましょう。
日焼け止めの落とすことも大事
皮膚のためには、日光に当たった後、日焼け止めを速やかに落とすことも重要です。
洗顔料や専用のオフ剤などを使ってきちんと落とし、そのあとはしっかり保湿を行いましょう。
まとめ
大量の紫外線を浴びるとその影響は、何十年もたってから現れてきます。
正しく効果的に日焼け止めを使用して、紫外線による健康被害を防ぎましょう。