コラム2024/04/03
関節リウマチについて知ろう!
関節リウマチは、多くの関節が左右対称に腫れたり痛んだりする関節炎を起こす疾患です。徐々に進行し、軟骨や骨の破壊をもたらします。原因はまだわかっていませんが、多くは30歳から60歳で発症し、男女比は3対7で女性に多く見られます。特に出産後に発症することが多いです。
関節リウマチの症状
関節リウマチの症状は、全身症状と関節症状に分けられます。 全身症状には、「朝のこわばり」があります。朝起床後、手指が曲がらず握りにくくなることが特徴です。 関節症状は、関節内の滑膜の炎症によるもので、関節が腫れたり痛んだりします。関節が進行すると、特徴的なスワンネック変形やボタンボール変形が起こることもあります。
診断
関節リウマチの診断は、臨床症状と血液検査、レントゲンなどの検査を総合的に行います。早期診断が重要であり、関節破壊を抑えるために早めの治療が必要です。
診断基準
関節リウマチの診断基準には、3つ以上の項目を満たす必要があります。医師が診察してわかる症状が多いのが特徴です。
- 3関節以上の圧痛または他運動痛
- 2関節以上の腫れ
- 朝のこわばり
- リウマトイド結節
- 赤沈20㎜以上の高値またはCRP陽性
- リウマトイド因子陽性
治療
関節リウマチの治療には、抗炎症薬や抗リウマチ薬が使われます。これらの薬物は痛みや腫れを和らげる効果があります。
リハビリテーション
関節リウマチのリハビリテーションでは、筋力や関節の動き、姿勢の改善が重要です。日常生活に合わせた動きや体操も取り入れられます。
※注意点
運動前には関節を温めて痛みを軽減し、運動後には痛みが強くなった場合は休養を取るなど、体調に合わせた運動が大切です。
筋力強化
関節リウマチでは筋力が低下することが報告されています。筋力を鍛えることで関節の不安定性を改善する効果が期待されます。
可動域訓練
関節の可動域訓練では、少し痛みを感じる範囲で行います。痛みや変形の程度に応じて調整します。
歩行訓練
関節リウマチ患者の歩行訓練では、膝関節や体幹の筋力を重点的に鍛えます。また、足関節や足部の変形にも注意が必要です。
日常生活訓練
日常生活訓練では、日常動作の改善や握力の強化、手術や装具の検討などが行われます。特に手指や手関節の動きを改善することが重要です。
日常生活での注意点
日常生活では、タバコを控えることやバランスの良い食事、十分な睡眠・休養を心がけることが重要です。また、体を動かして関節に負担をかけないようにすることも大切です。