コラム2024/03/25
春の変化によるストレス 適応障害の兆候と対処法
4月には引っ越しや転職、部署変更、入学などの生活の変化があり、その中で疲れを感じる方もいます。
このような状況に当てはまる人は、適応障害にかかっている可能性があります。
適応障害とは
適応障害は、環境の変化にうまく対処できずに気分が落ち込んだり、不安が強くなったり、イライラしたりする疾患です。
診断ガイドラインでは、ストレスにより引き起こされる情緒面や行動面の症状で、社会的機能が著しく障害される状態と定義されています。
適応障害の原因
適応障害の原因は、生活の変化や出来事がその人にとって重大であれば原因になります。
例えば、引っ越しや転職、入学、病気や親しい人との別れ、事故、災害などが挙げられます。
入学や昇進、結婚、出産などの変化がストレスになることもあります。
適応障害の診断
適応障害の診断は、ストレスの原因である出来事が生じてから1〜3ヶ月以内に症状が現れ、それが無くなると6ヶ月以内に改善する疾患であるとされています。
適応障害の症状は多岐に渡りますが、大抵は複数の症状が同時に出現します。
気分の症状:気分の落ち込み、意欲低下など
不安の症状:動悸、焦燥感、神経過敏、緊張、怒りなど
身体の症状:頭痛、めまい、動悸、倦怠感、腹痛など
行動の障害:暴飲暴食、無断欠席、けんか、ギャンブルなど
適応障害の治療
治療には、ストレスを減らすことから始まります。
具体的には、環境の調節や考え方の修正、健康管理、心理的支援などが行われます。
必要に応じて薬物療法も行われます。
適応障害とうつ病の鑑別には、ストレス要因と症状の関係が重要です。
適応障害ではストレスから離れると症状が軽くなる傾向がありますが、うつ病では持続的な憂うつ気分が見られます。
症状が続く場合や症状の重さに不安がある場合は、専門医の診察を受けるべきです。
まとめ
春には生活環境の変化が多く、適応障害にかかる人が増えやすい時期です。
ストレスを感じる人は、適切な対処法を意識しましょう。
それでも改善が見られない場合は、専門医の診察を受けることが大切です。