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医療法人豊隆会ちくさ病院在宅医療

こむらがえりのメカニズムと予防法

コラム2023/01/04

こむらがえりのメカニズムと予防法

突然、ふくらはぎに激痛が走る、こむらがえり。

運動中や就寝中に起きやすく、あまりの痛みで動けなくなってしまいます。

こむらがえりは、なぜ起こるのでしょうか。

こむらがえりは、主にふくらはぎの筋肉が異常に収縮して痙攣を引き起こす現象で、足の他の部位にも発生します。

主な発症時期は運動中や就寝中で、妊娠中や加齢により起きやすくなります。

症状は強い痛みを伴いますが、通常は数分で収まります。

こむらがえりの原因

こむらがえりの主な原因は腱紡錘(けんぼうすい)の機能低下で、筋肉の異常な収縮が痙攣を引き起こします。

腱紡錘は、筋肉の長さや張力を感知し、それを調節する神経感覚器官の一つです。

特に、筋肉が急激に伸びたり縮んだりするときにその変化を感知し、反射的に筋肉を調整して急激な運動を抑制する役割を果たします。

腱紡錘の働きが低下する原因には、ミネラルバランスの乱れがあり、特にマグネシウムの不足が影響を与えます。

発汗による脱水や冷え、加齢も腱紡錘の機能低下に関連しています。

予防法

ミネラルの摂取が重要であり、マグネシウム、カルシウム、カリウムのバランスが必要です。海藻、ナッツ、乳製品、豆腐、果物などの食品から摂取することが推奨されています。

また運動中や就寝前は水分補給が必要で、スポーツドリンクなどで水分とミネラルをこまめに補給したり、就寝前にコップ1杯の水を飲むことも有効です。

ストレッチなども筋肉がほぐれることで血行が良くなり予防に繋がります。

応急処置

こむらがえり発生時には、患部を慎重に伸ばすことが重要です。

無理な伸ばし方は避け、足を持ち上げてアキレス腱を伸ばす方法や壁を利用した伸ばし方が効果的です。

治療法

一過性のこむらがえりには多くの場合、筋弛緩薬が処方され、漢方薬も有効です。

ただし、症状が続く場合は医師の診断が必要であり、他の重篤な病気と混同されないよう注意が必要です。

まとめ

こむらがえりは一般的には予後が良好ですが、症状が持続する場合は医師の診断を受けることが必要です。

特に、こむらがえりに似た症状が心臓などの深刻な病気のサインである可能性があるため、異常な症状が続く場合は速やかに医療機関を受診しましょう。