コラム2023/10/30
口呼吸の健康リスクと対策
空気が乾燥し寒くなる季節、多くの人が朝ののどの痛みに悩まされています。
この症状は、就寝中の口呼吸が一因とされています。
また、長時間マスクを着用することも口呼吸を促進し、感染症などさまざまな健康リスクを引き起こす可能性があります。
ここでは、口呼吸に関する情報を分かりやすく説明します。
口呼吸とは
口呼吸とは、鼻ではなく口を使って呼吸をすることです。
正常な状態では、人は安静時に鼻呼吸を行います。
鼻には2つの重要な役割があります。
1つはフィルターのような機能で、空気中の細菌やウイルス、花粉などの不純物を取り除きます。
もう1つはエアコンのような役割で、吸い込んだ空気を加温・加湿して体に必要な温度と湿度に調整します。
しかし、口呼吸になるとこれらの機能が働かず、細菌やウイルスの感染リスクが高まります。
口呼吸をしているかどうかのチェックリスト
以下の項目に1つでも当てはまる場合、口呼吸の可能性があります。
- 口の中が乾きやすい
- 集中しているとき、無意識に口が開いている
- 唇が荒れている
- 唇が乾いている
- 鼻づまりがある
- いびきをかく
- 起床時に口の中が乾燥している
- 起床時にのどが痛い
- 起床時に口臭がある
- 寝ている間によだれが出ている
子どもの口呼吸には注意が必要
口呼吸が習慣になると、口まわりの筋肉が弱くなり、顎の発育に影響を与える可能性があります。
口呼吸になりやすい原因は、風邪やアレルギーによる鼻づまり、顔の骨格の形状、口まわりの筋力の低下などが挙げられます。
特に長時間マスクを着用することで、口の筋肉が衰え、口呼吸になりやすくなることが考えられます。
まとめ
口呼吸を防ぐために、日中は口を閉じて鼻呼吸を心がけましょう。
夜間、就寝中は無意識になり、呼吸をコントロールできません。
加湿機能のあるマスクを利用したり、テープを使って口を閉じる方法があります。
また、専門家の指導を受けることで口呼吸を改善するための筋機能訓練法もあります。
慢性的な口呼吸の問題がある場合、耳鼻咽喉科を受診することを検討しましょう。
鼻の問題が口呼吸の原因である場合、治療によって改善する可能性があります。
また、口臭などが異常の兆候となることもあるため、早めの受診が重要です。