コラム2023/08/04
患者さんの意思決定をサポート!「インフォームドコンセント」と「セカンドオピニオン」について
インフォームドコンセントとは
医師は治療法や薬の内容について患者に十分な説明を行い、同意を得てから治療を行う考え方が「インフォームドコンセント」と呼ばれます。
よくICと略されて使われている言葉です。
高齢の親で判断能力がない場合は、家族が同意を代行することになります。本人に判断能力があっても、説明に同席を求められることが多いです。
これは、医療現場の訴訟が増加しており、病院側も慎重になっているためです。
同意書には「いかなる事態が生じても、一切異議を申し立てません」という趣旨の免責条項が含まれていることもありますが、医療ミスの疑いがあれば患者や家族は提訴することができます。
セカンドオピニオンとは
主治医の説明を受けた後、現在かかっている医師以外の専門医に意見を求めることを指します。
紹介状(診療情報提供書)を書いてもらい、検査データを共有することができます。
よく患者ご家族さんから、セカンドオピニオンは主治医に失礼ではないかと相談されますが、遠慮する必要はありません。
納得のいただいた上で、治療を行うことが大切です。
ただし、健康保険は適用されず、30分で1〜3万円ほどの費用がかかります。
新たに診察を受ける必要はないため、親を連れて行くのが難しい場合は、本人の同意があれば家族だけで意見を聞くこともできます。セカンドオピニオンを受ける前には、なぜ受けたいと思うのか、不安に思っていることなど、あらかじめ整理しておくことをおすすめします。
まとめ
「インフォームドコンセント」は患者の同意を重視し、治療に向き合う姿勢を示す大切な概念です。
家族のサポートも重要であり、説明には丁寧さが求められます。
同意書に免責条項があっても、安心して医療を受けるための権利は保たれています。
「セカンドオピニオン」を受けることで、病気に対する理解も深まります。メリット、デメリットを考慮し、上手にセカンドオピニオンを利用しましょう。