2023/07/06
清潔だけど、なぜか臭う?それは口臭かもしれません。正しいケアで、口も体もすっきり爽やかに!
高齢になると「老人臭」と呼ばれる特有のにおいが発生することが、近年の研究で明らかになっています。おなじみの加齢臭は、毛穴の中にある皮脂腺から分泌される「ノネナール」が原因。分泌量が多い耳の後ろから首筋、背中、胸元、脇をきちんと洗い、下着をこまめに取り換えることである程度はケアできます。しかし、体や下着を清潔にしても悪臭が消えない場合は「口臭」が原因かもしれません。口臭は自己識別が難しいため、他人の口臭は気になっても自分のにおいには無自覚な人も多く、社会的な健康問題にもなっています。
強い口臭を引き起こす舌の「垢」舌苔を除去して口の中を清潔に
歯の歯垢は気にしても、舌苔には無関心な方が多いのではないでしょうか。舌苔とは舌の表面にある凹凸に口内の細菌などが溜まり、苔状になって付着している汚れ。いわば舌の「垢」ともいえます。舌苔が口の中にいる嫌気性菌によって分解されると揮発性硫黄化合物という物質が生まれ、強い口臭を引きおこします。そのため、口臭対策としては歯磨きに加えて舌そうじを行って舌苔を除去し、舌を清潔に保つことが最も効果的です。高齢者の口臭は歯周病、とくに重度の歯槽膿漏が原因である可能性も。その場合は歯科医院で専門的な検査を受け、適切な治療を受けるようにしてください。
舌そうじの方法
舌の表面はやわらかく繊細なので、歯ブラシでこすると傷つけることがあります。
舌みがき専用のブラシを使いましょう。歯みがき粉は必要ありません。舌そうじは、朝起きてすぐ行うのが効果的。回数は1回だけで十分です。それ以上行うと舌の粘膜を傷つけることがあります。舌に傷や潰瘍があるときは控えましょう。
1.鏡を見ながら舌を思いきり前に突き出して、舌の後方に舌苔がついていないかを確認してください。
2.舌ブラシを鏡で見える最も奥に軽くあて、手前に引いてください。決して力を入れすぎないようにしてください。またこの時に息を数秒間止めながら行うと、嘔吐反射が出にくくなります。
3.舌ブラシの先を水道の水でよく洗い、舌ブラシの先に汚れ(舌苔)がついてこなくなるまで、1~2を繰り返します。
出典:厚生労働省 e-ヘルスネット「口臭の治療・予防」
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/teeth/h-07-002.html