コラム2023/05/17
共に支える医療保険ですが、またまた医療保険の負担割合が上がります
先日のニュースで75歳以上の医療保険の負担を増やすという話があり、概要をお伝えさせていただきます。
2024年度から費用の引き上げが始まる
一定以上の収入がある75歳以上の医療保険料を引き上げる改正健康保険法が、5月12日、参院本会議で与党などの賛成多数で可決し、成立しました。
12日に成立した改正健康保険法では、一定以上の収入がある75歳以上の医療保険料を、2024年度を段階的に引き上げるとの内容です。
得られた財源で何をするのか
高齢者社会の医療費増加に対応するほか、子どもが生まれた時に支給される「出産育児一時金」の財源にも一部を充てるとされています。
出産時に公的医療保険から支払われる出産育児一時金は、今年4月に42万円から50万円に引き上げられました。
現在は、主に現役世代の医療保険料で賄っているが、2024年度からは一時金の一部を後期高齢者が負担することになります。
改正法では、後期高齢者の保険料を収入に応じて引き上がる
24年度は年金収入211万円超、25年度は同153万円超を対象とし、段階的に実施していくことになります。
引き上げ対象は、75歳以上の約4割となる見込みとされています。
厚生労働省による年間保険料額の試算では、年収200万円の場合、24年度は制度改正に伴う増額はないが、24年度は3900円増の9万700円となります。
年収400万円の場合は、24、25年度ともに1万4000円増の23万1300円となるようです。
現役世代の負担も増える!?
65~74歳を対象とする前期高齢者の医療費に対する現役世代の負担も収入に応じた仕組みに見直すそうです。
保険者間の格差を是正するため、平均賃金の高い大企業の健保組合に、より多くの負担を求めるとも話があり、どのようになっていくのか気になるところですね。
まとめ
共に支える医療保険を継続させるためには、「全世代型改革」に取り組み、未来の安心を築いていく必要がありますね。