コラム2023/04/06
雨による体調不良の対策
「低気圧のときや雨の日は、どうも調子が悪いな」などと感じる方も多いのではないでしょうか。
今回は雨による体調不良をどうすれば和らげることができるのかについてお話しさせていただきます。
天気の変化による体の不調は「気象病」とよばれます
気象病とは、天気の変化によって引き起こされる何らかの身体的・精神的な不調のことを言います。
気象病の症状には大きく分けて以下の2種類があります。
1.めまい、吐き気、肩こり、イライラ、情緒不安定などのように突然発生する症状(不定愁訴)
2.偏頭痛・関節痛・古傷の痛みの再発などのように、もともと持っていた持病が悪化して現れる症状
2のように、頭痛などの特に痛みを伴うものを「天気痛」と呼ぶこともあります。
気象病を発症するのはなぜ?
気象病のメカニズムは完全に解明されていませんが、発症には大気の気圧が大きく関係していると考えられています。
梅雨や台風、豪雨などの「悪天候」で低気圧が来ると、気圧が大きく変化します。
すると、体内で気圧を感じるセンサーである「内耳」が脳に信号を送り、自律神経が活性化します。
敏感な方は、このセンサーが敏感な傾向があり、一般の人が感じないような少しの気圧の変化でも過剰に自律神経が活性化してしまうことがあります。
気圧の変化で活性化した自律神経は、痛みの神経を直接刺激したり、血管を過剰に拡張・収縮させて周りの神経を刺激したりしてしまい、さまざまな症状を発生させてしまいます。
気圧のほかにも、湿度や温度の変化が自律神経に影響し、体の不調として現れることもあります。
気象病の症状を和らげるには?
気象病の症状を和らげるために、すぐできるオススメのセルフケアは以下の2つです。
耳たぶの少し上を水平に引っぱり、5~10秒したら離す
耳たぶの後ろ側の骨のくぼみ(顎関節)を斜め上にぐっと押し、約30秒したら離す
ほかにも、以下のようなこともオススメです。
・ヨガやストレッチなど、ゆっくり長くできる運動をする
・睡眠時間を十分に確保する
・同じ時間に起床し、同じ時間に就寝するなど規則正しい生活を心がける
・適度な有酸素運動をしたり、湯船にゆっくりつかったりして適度に汗をかく
普段からこうしたことに気をつけていると自律神経が整いやすくなり、気象病の症状が出にくくなると言われています。
まとめ
気象病についてはまだはっきりわかっていないことも多いですが、珍しい症状ではなく、全人口の約10%の人が苦しんでいるとも言われています。
思い当たる症状があるという人は、自分がどのようなときに具合が悪くなるのかを記録しておくことで事前の対処がしやすくなりますので、カレンダーに印を付けたりスマートフォンのアプリなどを使って記録しておきましょう。
また、自律神経が整いやすくなるように、普段から適度な運動や十分な睡眠を心がけるとよいですね。