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医療法人豊隆会ちくさ病院在宅医療

寒暖差疲労が引き起こす冬の体調不良とは?

コラム2023/02/21

寒暖差疲労が引き起こす冬の体調不良とは?

気温が下がると、なんとなく疲れやすく感じたり、体の不調が続いたりする方もいるのではないでしょうか。

こうした冬の体調不良の大きな原因のひとつとして、「寒暖差疲労」が挙げられます。

自律神経を乱れさせ、体のさまざまな不調の原因となってしまう寒暖差疲労ですが、どのような仕組みで引き起こされるのでしょうか。

寒暖差疲労を溜め込まないための対策をも含めてご紹介させて頂きます。

寒暖差疲労の仕組み

寒暖差疲労は、本格的に冷え込む冬に起こりやすいとされています。

理由として、一日の最低・最高気温の差が大きくなるためです。

さらに暖房機器を使用することで室内外の気温差も広がるため、体が寒暖差のある環境に置かれることになることも原因です。

寒暖差の激しい環境で過ごしていると、私たちの体は気温差に対応しようと何度も熱を作ったり逃がしたりして、必要以上にエネルギーを消費します。

結果として、寒暖差疲労が蓄積し自律神経も乱れ、自分が意識している以上に体が冷えやすくなってしまいます。

最近は、空調が完備された環境が増えていることもあり、特に寒暖差への耐性が弱い人が多い傾向があるといわれています。

寒暖差疲労による症状とは

寒暖差疲労によって、体は冷えの症状が進行しやすくなります。

更に肩こり、めまい、頭痛、食欲不振、などの症状が引き起こされやすくなります。

寒暖差によって疲労が溜まると、さまざまな体調不良を連鎖的に引き起こすリスクが高まります。

寒暖差を感じやすいシーズンに入る前に、対策を意識することが大切です。

寒暖差疲労を引き起こす原因と環境

寒暖差疲労を起こしやすくなる気温差は、前日と比較して5℃以上といわれています。

季節の変わり目はもちろん、冬場は天気予報などをこまめにチェックして、なるべく気温差を感じることのないよう、服装にも気を付けることが重要といえるでしょう。

また、空調のきいた職場を出入りすることが多いなど、気温の変化を感じやすい生活を送っていると、自律神経が常にフル回転している状態となるため、寒暖差疲労につながるといわれています。

最近は異常気象による寒暖差も激しくなっているため、寒暖差疲労が常態化してしまうという懸念もあります。

寒暖差疲労を溜めないポイント

寒暖差疲労を溜め込まないためには、体を内側と外側のどちらからも温めることがカギとなります。

毎日湯船に入る

入浴することで、体に蓄積された老廃物や疲労物質が取り除かれる「温熱作用」のほか、血液やリンパの流れを改善する「水圧作用」、筋肉や関節をリラックスさせる「浮力作用」の3つの効果を得られます。

お湯の温度は38~40℃程度と、ややぬるめに設定してください。肩までしっかりとお湯につかり、10分以上入浴することがおすすめです。

湯上がり後も温かさが持続して、湯冷めしにくくなります。

日常的な動作に軽く負荷をかける

移動や家事など、毎日の生活の中で何気なく行っている動作に、軽い負荷をかけてみましょう。

エレベーターを使わずに階段を使う、近距離が自転車や徒歩で移動するなど

少しだけきついと感じる動作を生活に取り入れることで、普段よりも体を動かすことができ、冷えの改善につながります。

体を冷やさない食事を

温かい飲み物をとる習慣をつけましょう。

白湯やスープなどの温かい飲み物を積極的に飲んで、体の内側から温めることがポイントです。

紅茶、プーアル茶、ショウガ湯、ショウガ紅茶、カモミールティー、ココア、黒豆茶、赤ワインなどは代表的な体を温める飲み物です。

また寒暖差疲労に負けない体力をつけ、免疫力を高めるために、栄養バランスの良い食事を心掛けることも大切です。

冬季はさまざまな栄養を一度にとれる、鍋料理がおすすめです。

まとめ

寒暖差疲労は季節の変わり目など、急激な温度変化が原因で起こるものです。

身体や精神にさまざまな不調をきたす可能性があるので、日常の中で予防・対処していきましょう。

入浴や睡眠を始め、運動や食事など日々の生活を意識することで、寒暖差疲労を防げる可能性があります。

日常の過ごし方に気を付けながら、寒暖差疲労に負けない身体をつくりましょう。