コラム2023/01/14
愛知県には2人の「希望大使」がいるって知っていますか?
厚生労働省では、認知症の人本人からの発信の機会が増えるよう、希望大使という国が行う認知症の普及啓発活動を進めています。
今回は、愛知県の希望大使についてご紹介させていただきます。
希望大使とは
令和元年6月にとりまとめられた認知症施策推進大綱では、「普及啓発・本人発信支援」を認知症施策の柱の1つとしています。
厚生労働省では、認知症の人本人からの発信の機会が増えるよう、5人の認知症本人の方を「希望大使」として任命しました。
「希望大使」には、国が行う認知症の普及啓発活動への参加・協力、国際的な会合への参加、認知症とともに生きる希望宣言の紹介等に取り組んでいただいています。
また、全国それぞれの地域で暮らす認知症の人と共に普及啓発を進める体制を整備し、発信の機会を拡大することを目的として、都道府県ごとに「地域版希望大使」を設置することを目指しています。
「地域版希望大使」には、認知症サポーター養成講座の講師であるキャラバン・メイトへの協力、都道府県が行う認知症の普及啓発活動への参加・協力等に取り組んでいただきます。
このように、認知症本人の方に働きかけていただくことで啓蒙をしていくというものです。
地域版希望大使の活動について
○地域版希望大使の任命状況(令和4年12月現在)
静岡県、香川県、大分県、神奈川県、愛知県、埼玉県、東京都、兵庫県、岐阜県、長崎県、千葉県、高知県、愛媛県、京都府
今、全国に44人の地域版希望大使がおり、愛知県には2人が活動されています。
愛知県の状況
愛知県とはあるものの、2人とも名古屋市在住の方々になります。
若年性アルツハイマー型の女性、アルツハイマー型の男性という内訳であり、なかなか関与が難しく感じる若年性認知症についても学べる環境かと思います。
愛知県の希望大使について
近藤 葉子(こんどう ようこ)さん (61歳(委嘱時))
名古屋市在住。
50歳頃、水道メーターの検針業務の際、“約束の時間を忘れてしまう”“各家のメーター場所がわからない”などのミスが見られるようになる。
51歳の時、若年性アルツハイマー型認知症と診断される。
2020年12月に、愛知県が製作する認知症普及啓発動画に出演。
現在は、認知症カフェ(数か所)のボランティア活動、劇団への所属、認知症サポーターを中心とする交流会への参加など、多方面で活躍している。
内田 豊蔵(うちだ とよぞう)さん (78歳(委嘱時))
名古屋市在住、九州出身。
仕事で名古屋に来てからは、バス運転手などを経て、自動車の窓に貼るフィルムを開発・販売する会社を立ち上げ、40年にわたり経営。
75歳の時、アルツハイマー型認知症と診断される。
名古屋市北区の本人ミーティングへの参画、広報なごやにて市長との対談を始め、「当事者に前向きになってほしい」という思いで啓発活動を行っている。
愛知県のホームページに活動内容や依頼方法などの詳細情報がありますので、下記をご参照ください。
愛知県認知症希望大使について
https://www.pref.aichi.jp/soshiki/chiikihoukatu/aichi-kiboutaishi-profile.html#taishivideo