今月から75歳以上の方における医療費が2割負担に

今まで1割負担であった方の約20％が対象とのことです。突然2割負担になると言われても困りますというのが正直な気持ちかと思いますが、3年間の措置期間などもあり単に2倍の負担になるわけではないようなので、簡単にお話としてお伝えできればと思います。

なぜ見直しがおきたのか (厚生労働省の説明)

Ｑ：どうして窓口負担割合の見直しがおこなわれるのか？

Ａ： 2022年度以降、団塊の世代が後期高齢者となり始めることで、後期高齢者の医療費の増大が見込まれています。

後期高齢者の医療費のうち、窓口負担を除いた約4割は、現役世代が負担する構造になっており、今後も負担が増えていくことが見込まれており、現役世代の負担上昇を抑えるために、少しでも多くの方に「支える側」として、能力に応じた負担をしていただくことで、国民皆保険を未来に繋いでいこうというものです。

配慮措置とは

Ｑ：窓口負担が増加することに対する配慮措置などはあるのか？

Ａ：今回の変更で、今までより負担額が増加する方が必要な受診を控えてしまったりしないように、令和7年9月末までの配慮措置が設けられています。

　窓口負担が2割となる方については、今回の見直しに伴う負担増加額を1か月につき最大3,000円までに抑えます。ただし、入院の医療費はこの対象外となります。

（滋賀県後期高齢者医療広域連合より）https://www.shigakouiki.jp/seido/seido_10.html

計算方法は

6,000円＋(総医療費－30,000円)×10％＝負担額　とのこと

愛知県高齢者広域連合にも問い合わせたのですが、もともとの負担額に3,000円を足した金額になるような計算式とのことです。

そのため、当院の訪問診療費で計算をしてみると、

※2割負担の方の計算例　当院からの訪問診療(月2回)の場合

訪問診療にかかる医療費は6,826点(10割負担だと68,260円)

6,000円＋(68,260円－30,000円)×10％＝9,826円

※1割→2割負担の方の計算例　当院からの訪問診療(月2回)の場合

訪問診療にかかる医療費は6,826点(1割負担：6,826円、2割負担13,652円)

6,826円＋3,000円＝9,826円

このように同じ金額になります。

まとめ

今回の見直しは実質3,000円の負担増加で収まりそうですね。

ただ、入院中の食事やベッド代などは今まで通り対象外なのでご注意ください。