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医療法人豊隆会ちくさ病院在宅医療

血糖測定について

コラム2022/06/07

血糖測定について

日々生活をしていると、「今更聞きにくいな」とか「調べるの面倒だな」とか思うことありませんか?このコーナーでは簡単に、なんとなく知っておけば役立つであろうお話をQ&Aで紹介させていただきます。

Q.血糖値を自分で測定できる機器があると聞きました。自分で血を採取して測るのでしょうか? 使い方は難しくないですか?

A.健診や医療機関で行うように腕から採血するのではなく、自宅で穿刺器具を用いて指先などから少量の血をとり、測定します。それほど難しくはありません。

健診や医療機関では、血液検査のために腕から採血をします。

この際、血糖の測定のためには、だいたい2mLの採血を必要とします。

糖尿病の人や血糖が気になる人が同じように、腕から採血をすることはできません。

そこで、患者さん自身が自宅などで簡単に採血できるような機器が開発されています。

これを「血糖自己測定」と呼んでいます。

指先や手のひらから特別な穿刺器具を使って、ごく少量(米粒より少ない)の血をとります。

 

血糖を測定してみることで、さまざまなことがわかります。

糖尿病教育入院や血糖コントロール入院では、1日7回(朝食前後、昼食前後、夕食前後、寝る前)や1日4回(朝食前、昼食前、夕食前、寝る前)の血糖測定を行い、1日の血糖パターンをみて糖尿病薬を処方したり、変更したりしています。

自宅で血糖を測ってみる場合には、「どんな食事をすると血糖が上がりやすいのか?」(通常の食事、間食、外食など)、「どのくらいの時間で元の血糖まで戻るのか?」(1時間、2時間、3時間、4時間など)、「どのくらいの運動をすると食後の血糖上昇を防ぐことができるのか?」(速歩30分、テレビ体操、など)など血糖が上がる原因やその対策がわかると、血糖管理が容易になります。

1型糖尿病を持つ人では、血糖値や食事量(特に、炭水化物量)に合わせてインスリンの調整も行えます。

また、経口糖尿病薬を飲んでいる人では本当に低血糖であるかを確認することもできます。

 

ただし、採血の量は少量とはいえ、指先に小さな針を刺すので痛みを伴います。

痛みに弱い人は続けるのが難しいかもしれません。

一度試してみて、痛みが強い場合には、食後の尿糖測定で代用してみてください。

 

費用については、インスリン療法を行っている人では医療保険が使えます。

しかし、インスリンを使っていない人でも医療保険が適用できる場合があります(2型糖尿病で血糖コントロール不良、ハイリスク妊娠糖尿病など)。

 

最近は針のいらない付けっぱなし血糖測定器もありますので、血を見たくないという人でも使うことは可能です。

まとめ

いかがでしたでしょうか。自分が保険適用となるか、自費となるか、かかりつけの先生に尋ねてみて下さい。

もし、自費でもいいから自分で測定してみたいと思う人は、薬局などでも購入が可能ですので、かかりつけの薬局の薬剤師さんに尋ねてみて下さいね。