MENU

医療法人豊隆会ちくさ病院在宅医療

炭酸飲料と糖尿病の関係性について

コラム2022/05/23

炭酸飲料と糖尿病の関係性について

日々生活をしていると、「今更聞きにくいな」とか「調べるの面倒だな」とか思うことありませんか?

このコーナーでは簡単に、なんとなく知っておけば役立つであろうお話をQ&Aで紹介させていただきます。

Q.炭酸飲料を好んで飲みますが、糖尿病の原因になりますか?

加糖炭酸飲料やコーラや果汁飲料をよく飲む人は、将来糖尿病になるリスクが高まる可能性があります。

 

炭酸飲料(炭酸を含んだ清涼飲料水)には、炭酸水、果汁・乳製品が加えられたもの、果実・果汁の香り・果汁の色をつけたもの、甘味料・酸味料・フレーバーなどがあります。

 

英国ケンブリッジ大学による研究では、糖分が加えられた加糖炭酸飲料や加糖乳飲料をよく飲む人ほど、10年間で糖尿病になるリスクが高くなることがわかりました。

甘い飲料を好んで飲む人は肥満、運動不足、教育レベルが異なる可能性があるため、それらの因子を調整しても同じような関連性が認められています。

1日1杯とるごとに、糖尿病になるリスクは22%増加するとされています。

逆に、糖分を含む加糖飲料を1日1杯、無糖のコーヒー、無糖の紅茶や水に置き換えると、糖尿病の発症リスクが14%から25%も減少する可能性があると推計しています。

 

日本における多目的コホート研究(JPHC研究)では、コーラや果汁飲料(100%未満)、100%果汁ジュース、野菜ジュースについて「ほとんど飲まない」「週に2回以下」「週に3~4回」「ほぼ毎日」の4区分に分けて解析されています。

その結果、10年間の糖尿病発症において女性で「コーラや果汁飲料(100%未満)」の清涼飲料水をよく飲む人は、糖尿病の発症リスクが高いことが示されています。

加糖炭酸飲料が糖尿病発症リスクを上昇させる理由として、摂取エネルギーの過剰、飲料に含まれる果糖(フルクトース)が内臓脂肪の蓄積やインスリン抵抗性を引き起こすことが考えられています。

 

過剰な果糖摂取が内臓脂肪の増加やインスリン抵抗性を引き起こすことは動物実験でも確かめられています。皆さんは、どのような飲み物がお好きでしょうか?

まとめ

炭酸飲料はシュワシュワした爽快感もあって好む人は多いかと思います。

糖分含有量の点もありますので飲みすぎには注意した方が良いですね。