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医療法人豊隆会ちくさ病院在宅医療

膵臓を健康に保つ秘訣とは?

コラム2022/04/08

膵臓を健康に保つ秘訣とは?

胃や腸などに比べると、体のどこでどのような働きをしているのか分かりにくい「膵臓(すいぞう)」。

過度の飲酒や過食などを続けると、ある日突然膵臓が炎症を起こし、激烈な痛みに襲われることもあります。

膵臓の働きを知って、そうしたことが起こらないように正しく予防しましょう。

膵臓は、胃や肝臓などと同じ消化器臓器の一つです。

胃の裏側に位置し、幅は約5cm、長さは約15~20cm程度と左右に細長い形をしています。

膵臓の主な2つの働き

「膵液」という消化液を作り、食べたものの消化を助ける働き

高くなった血糖を下げるインスリンや、低くなった血糖を上げるグルカゴンといったホルモンを分泌し、血糖を一定に保つ働き

 

膵臓は胃や腸、肝臓などに比べるとあまり目立たない臓器ですが、上記のように重要な役割を担っています。

過度の飲酒や喫煙などの生活習慣によって膵臓が炎症をきたしそれを繰り返すうちに、機能が徐々に低下する場合があります。

その代表が「膵炎」で、「急性膵炎」と「慢性膵炎」があります。

慢性膵炎を治療するための特効薬はまだありません。

急性膵炎や慢性膵炎にならないよう、膵臓を健やかな状態に保つためには、膵臓に過度な負担を掛けないような生活習慣を続けることが大切です。

特に次のようなことを意識しましょう

大量の飲酒を控える

できるだけ日本酒なら1合以内、ビールならロング缶1本(500ml)以内程度にとどめましょう。

・油っぽい食べ物を食べ過ぎないようにする

炒め物や揚げ物など油の量が多くなりがちな料理だけでなく、カレーなど意外に脂質の多い料理にも気をつけましょう。

禁煙する

タバコに含まれるニコチンやタールは膵臓がんのリスクを高めると考えられます。

大きな危険因子の一つなので、禁煙に取り組みましょう。

ストレスをためこまず、規則正しい生活を送る

アルコールや胆石などの原因がない場合、ストレスや不規則な生活などによる自律神経の乱れが膵臓の炎症の要因となっている可能性が考えられます。夜ふかしをしない、適度な運動を習慣にするなど、できることから始めていきましょう。

まとめ

膵臓は「沈黙の臓器」とも呼ばれます。このように呼ばれる背景には、膵炎が突然発症することや、膵臓がんの初期は無症状のことが多く早期発見が容易ではないことがあります。

腹部超音波検査や採血での糖尿病の発症を機に発見されることもあるので、定期的に健康診断や人間ドックなどを受診することが大切です。