コラム2022/04/11
知っておきたい!?~高血圧薬の服薬タイミングについて~
日々生活をしていると、「今更聞きにくいな」とか「調べるの面倒だな」とか思うことありませんか?
このコーナーでは簡単に、なんとなく知っておけば役立つであろうお話をQ&Aで紹介させていただきます。
高血圧のお薬は、のむ時間によって効果も異なるのでしょうか?
夜にのんだほうが、心疾患などのリスクが下がるともいわれますが、基本的には「のみ忘れしにくい決まった時間」にのむようにしましょう。
薬をのむ時間は、ほとんどの場合、食事にあわせて考えられています。
それは、薬の効き方や副作用の生じ方などに、食事の有無(胃の中に食べ物があるかどうか)が関係することがあるためです。
例えば、食後に血糖値が上がるのを抑える糖尿病の薬などは、食前にのむ必要があります。
このような薬は一般的に「時間薬」といわれますが、高血圧の薬は、「一日一回、経口投与」などが多く、特にのむ時間が定められた薬はありません。
そのため、通常は朝にのむことが多いかと思います。
高血圧の薬は、まず忘れずしっかりのみ続けることが重要です。
「のみ忘れをなくすためには、いつのむのがよいか?」は、生活スタイルなどとも関係するため、基本的しかしながら、近年、「降圧薬は朝のむよりも、夜のんだほうが効果が高い」ことを示すエビデンス(大規模な試験の結果など)が、海外でいくつか出はじめました。
降圧薬を起床時にのむ群と就寝前にのむ群にわけ、どちらに心筋梗塞や心不全、脳卒中といった心血管疾患が多いか調べたところ、就寝前にのんだ方が、心血管疾患のリスクが低下するという結果が得られたのです。
これはおそらく、「睡眠時の血圧が高いと、心血管疾患が発症しやすいからではないか、と考えられています。
ただ、夜間の血圧の急激な低下は、高齢者にとっては逆に脳卒中のリスクになる場合もあります。
まとめ
必ず決められた時間に服薬ではないことが分かって頂けたでしょうか。
人それぞれ一日のなかでの血圧の変動も異なりますので、基本的にはかかりつけの先生に相談し、24時間自由行動下血圧測定などを行ったうえで、のむ時間を決めるのがよいでしょう。