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医療法人豊隆会ちくさ病院在宅医療

統合失調症の特性と必要な配慮

コラム2022/02/15

統合失調症の特性と必要な配慮

当院では精神科医による訪問診療を提供しています。

在宅での精神科医のサポートを必要としている患者様の中には「統合失調症」への加療を希望されている方も多くいらっしゃいます。

今回は統合失調症の特性と必要な配慮についてお話いたします。

 統合失調症の特性

統合失調症は100人に1人弱がかかる比較的一般的な病気と言われていますが、その発症の原因は実はよくわかっていません。

特徴的な症状として「幻覚」や「妄想」がありますが、その他にも様々な生活のしづらさが障害として現れることが知られています。

統合失調症の症状は大きく分けて「陽性症状」と「陰性症状」の二つに分けられます。

陽性症状

・幻覚…実体がなく他人には認識できないが、本人には感じ取れる感覚のこと。

中でも自分の悪口やうわさ、指図する声などが聞こえる幻聴が多い。

・妄想…明らかに誤った内容を信じてしまい、周りが訂正しようとしても受け入れられない考えの事。

誰かにいやがらせをされているという被害妄想、周囲のことが何でも自分に関係しているように思える関係妄想などがある。

 

陰性症状

・意欲が低下し、以前からの趣味や楽しみにしていたことに興味を示さなくなる

・疲れやすく集中力が保てず、人付き合いを避け引きこもりがちになる

・入浴や着替えなど清潔を保つことが苦手となる

 

その他にも、考えがまとまりにくく何が言いたいのか分からなくなったり、相手の話の内容が掴めず、周囲にうまく合わせることができないといった認知や行動の障害といった症状も特徴的な症状です。

必要な配慮

統合失調症と診断を受けた方が利用者さんにいる、周りにいる、家族に居るという方は配慮が必要です。

まずは統合失調症は脳の病気であることを理解し、病気について正しい知識を学ぶ必要があります。

統合失調症の加療は薬物療法が主な治療となります。

内服を続けられるよう周りの方の配慮が必要です。

また、社会との接点を保つことも治療となるため、本人が病気と付き合いながら他人と交流したり、仕事に就くことを見守りましょう。

一方で、ストレスや環境の変化に弱いため、そのことを理解し、配慮した対応を心がけることも大切です。

また、一度に多くの情報が入ると混乱するため、伝える情報は紙に書くなどして整理してゆっくりと具体的に伝えることを心がけることも必要です。

本人の様子を観察し、症状が強いときには無理をさせず、しっかりと休養をとったり、速やかに主治医に受診することなどを促してあげましょう。

まとめ

統合失調症の加療は薬物療法が必要となります。

もしADLの低下などで通院が困難となった場合、在宅での加療に切り替えができないかを主治医に相談するなど、周りの方がサポートをしてあげることも必要です。