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医療法人豊隆会ちくさ病院在宅医療

マイナンバーカードがあれば、保険証をもっていなくても受診可能に

コラム2021/10/25

マイナンバーカードがあれば、保険証をもっていなくても受診可能に

2021年10月20日よりマイナンバーカードの健康保険証としての利用が全国的に本格的に運用スタートしました。
対応医療機関に限られますが、マイナンバーカードを持っている方であれば、保険証を持っていなくても受診が可能となりました。

2022年末までに概ね全ての医療機関に導入を目指す方針

今回、対応医療機関でのみの「健康保険証」としての利用開始となりますが、厚生労働省は来年度末までにまずは概ね全ての医療機関での導入を目指す考えです。
さらに、健康保険証以外にも、介護保険証やお薬手帳、母子健康手帳などにもカードを活用できるよう、利用の幅を拡大していく方針です。
しかしながら、今回の利用開始に至るまでにも様々な問題に直面し、右往左往しながらやっと利用開始となったという経緯もあるため、先行きはまだまだ不透明と言わざるを得ません。
マイナンバーカードの交付率だけをみても、10月1日時点で全国民の4割弱と伸び悩んでおり、システムの普及にはまだまだ時間がかかりそうです。

マイナンバーカードでの利用開始方法

マイナンバーカードを健康保険証として利用開始するための手順は下記の通りです。

  • 医療機関の窓口に置かれた専用の読み取り機器、もしくはセブン銀行などで申し込みを行う
  • 手続きが済んだカードを、医療機関の専用端末にかざす
  • 顔認証や暗証番号の入力による本人確認と資格取得

※詳しくは厚生労働省のHPをご参照ください

マイナンバーカードの健康保険証利用について

 患者さんのマイナンバーカードを利用するメリットは?

マイナンバーカードを健康保険証として利用することで、受付をスムーズに済ませられるようになったり、正確なデータに基づく診療や薬剤の処方を受けられるようになります。
また、専用サイト「マイポータル」で自身の医療費や処方薬、特定検診などの情報を確認することも可能となります(11月より)。
さらに、e-taxとの連携で所得税の医療費控除が簡単になったり、高額療養費の手続きを簡素化できるメリットもあります。

医療機関のマイナンバーカードを利用するメリットは?

医療機関側は、マイナンバーカード制度を導入することで業務効率の向上が期待できると言われています。
情報入力の手間が省けることや誤記などのヒューマンエラーのリスクや未収金などの減少も期待されています。
また、保険者においては資格喪失後に保険証を使われることがなくなるほか、過誤請求の事務処理負担などが減少すると考えられます。

まとめ

マイナンバーカードの保険証利用に関しては、「なんだかめんどくさそう」、「個人情報の積み込み過ぎが怖い」、「高齢者への普及が難しいのでは」など否定的な意見もあります。
しかしながら、コロナ禍でみられた一筋の光は、半ば強制的にオンライン化が進んだことで、「zoomって以外に便利だね」、「自宅勤務で生産性が向上した」、「満員電車にのらなくなったことでストレスが減った」など、多く方が利便性が向上した感じているという事実です。
新たな消費行動や働き方、価値観が定着するニューノーマルの時代が来る今だからこそ、医療介護業界も一気にデジタル改革への舵を切っていくことが求められているのではないでしょうか。