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医療法人豊隆会ちくさ病院在宅医療

コラム2021/06/02

8050問題 本人が支援を望んでいないことが大きな課題

近年、8050問題への対応が大きな課題の一つとして取り上げられる機会が多くなってきました。引きこもり状態の人へのサポートのつなぎ方が非常に難しい本件ですが、関わられたことがある方も多いのではないでしょうか。東京都は今年度に都内の包括や民生委員に対して調査をし、現状報告を新たに公表しました。

調査内容
この調査は、引きこもり状態の人へのきめ細かいサポートにつなげる目的で昨秋に実施されました。調査対象は都内包括278か所、経験10年以上の民生委員1751名。

調査内容は、「ひきこもりに係る相談体制について」、「相談件数について」、「当事者の属性や状態について」、「家族の状況について」、「支援内容や課題について」などです。

調査結果
いくつか調査結果をご紹介致します。

■担当地域にひきこもり状態の人がいることを知った方法

・当事者の家族からの相談 78.5%

・関係機関からの情報提供 69.5%

・近隣住民からの相談   62.9%

■中高年のひきこもり状態の人を新たに把握する頻度

・年1~2件  37.9%

・年3~4件  30.9%

・年5~10件  18.4%

・月1件程度  3.9%

■中高年層への支援で課題と感じること

・家族から相談があっても、本人が相談・支援を望んでいない       75.1%

・相談・支援に至るまで長時間経過しているケースが多く、対応が難しい  59.2%

・本人・家族の抱える悩みが多岐に渡っているため、対応に時間がかかる  39.4%

・ひきこもりに関する知識や支援ノウハウを有していない         18.8%

参考資料

https://www.metro.tokyo.lg.jp/tosei/hodohappyo/press/2021/04/26/documents/12_02.pdf

https://www.metro.tokyo.lg.jp/tosei/hodohappyo/press/2021/04/26/documents/12_01.pdf

まとめ
8050問題の大きな課題のひとつに本人がサポートを拒否してしまい、介入が非常に困難となるケースが多く、皆様も一度はご経験があるのではないでしょうか。当院の相談員も、そのような方への訪問診療の介入に関してご相談をうける機会が少なくありません。今後、そのような方へどう関わっていくべきなのか、8050問題を考える上で非常に大きな課題となりそうです。