コラム2021/03/25
花粉症の薬の選び方と対策のポイント
花粉症の薬の選び方と対策のポイント
早く暖かい春になってほしい反面、花粉症を思い出して複雑な心境になる人も多いと思います。この記事では花粉症の薬の選び方とともに、対策のポイントをご紹介します。
花粉症の薬を選ぶポイント
花粉症の症状は個人差があるため、一番つらい症状に合わせて薬を選ぶことが大切です。
●目の症状がつらい場合
目のかゆみや充血、痛みや異物感などを解消したい場合、抗アレルギー点眼薬で症状を和らげるのがおすすめです。
抗アレルギー点眼薬には、「抗ヒスタミン点眼薬」と「ケミカルメディエーター遊離抑制薬」の2種類があります。「抗ヒスタミン点眼薬」は、すでに目の症状が起きているときに、「ケミカルメディエーター遊離抑制薬」は症状が出る前から使います。
●鼻の症状がつらい場合
くしゃみや鼻水、鼻づまりなどがつらいときは、抗ヒスタミン内服薬で症状を抑えるのがおすすめです。
抗ヒスタミン内服薬には、「第一世代抗ヒスタミン薬」と「第二世代抗ヒスタミン薬」があります。「第一世代抗ヒスタミン薬」は即効性がある反面、副作用(眠気や便秘、口の渇きなど)があることや、緑内障や前立腺肥大症、気管支喘息のある人は使用できないといったデメリットがあります。持病をお持ちの人や、日中の眠気を抑えたい人は「第二世代抗ヒスタミン薬」を選びましょう。
自分の症状に合う市販薬がわからない時は、薬剤師や登録販売者に相談してみてください。
花粉症対策のポイント
花粉症の症状を抑えるためには、症状に合った薬を選ぶとともに、日常生活でなるべく花粉を吸い込まないようにすることが大切です。以下に、日常生活で気を付けるポイントをご紹介します。
●外出時
マスクやメガネ、帽子を着用する
洋服は綿や化学繊維(ポリエステルなど)のものを身に着ける
帰宅時、室内に入る前に髪や肌・衣服についた花粉をよく払う
帰ったら手洗いとうがい、洗顔をする
●室内にいる時
掃除は花粉の飛散量が少ない午前中に行う
洗濯物はできるだけ室内干しにする
窓は10センチぐらい開け、レースのカーテンをつけて換気する
レースのカーテンを通すと、窓を開けていても室内に入る花粉の量を約4分の1に抑えることができ、新型コロナウイルス対策としても安心です。
規則正しい生活をおくる
規則正しい生活を送って免疫機能を正常に保つことも症状緩和につながります。お酒の飲み過ぎや喫煙を控えるとともに、睡眠時間も充分にとるように心がけてください。
まとめ
もし、市販薬の服用や普段の行動を変えても花粉症の症状がよくならない時は、医療機関を受診しましょう。訪問診療でも対応可能ですが、かかりつけ医がいれば、ご相談していただければと思います。