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医療法人豊隆会ちくさ病院在宅医療

統合失調症との向き合い方Vol.3 精神科リハビリテーションについて知ろう

コラム2020/09/14

統合失調症との向き合い方Vol.3 精神科リハビリテーションについて知ろう

統合失調症との向き合い方Vol.3 精神科リハビリテーションについて知ろう

在宅医療において統合失調症があるけど診察は可能かと聞かれることがあります。結論を言えば、診察は可能です。しかし、知っておいていただきたいのは認知症もそうですが、すべての病気は薬物療法で「治る」ものではありません。今回は、統合失調症の治療である精神科リハビリテーションついてみてみましょう。

統合失調症とは

統合失調症は、考えや気持ちがまとまらなくなる状態が続く精神疾患で、その原因は脳の機能にあると考えられています。約100 人に1 人がかかるといわれており、決して特殊な病気ではありません。思春期から40歳くらいまでに発病しやすい病気です。薬や精神科リハビリテーションなどの治療によって回復することができます。

治療方法は

統合失調症の代表的な治療として、薬による治療と精神科リハビリテーションがあります。急性期には薬による治療が基本になりますが、なるべく早い時期から薬と精神科リハビリテーションを組み合わせた治療を行うことが効果的です。

精神科リハビリテーションとは?

精神科リハビリテーションは、病気の症状で生じる「生活のしづらさ」を改善し、スムーズに安定した生活を送れるようにすることを目的に行います。具体的には、デイケア、作業療法、SST(生活技能訓練)、心理教育などのプログラムがあり、医療機関や地域の精神保健福祉センター、自立訓練事業所などで実施されています。
精神科リハビリテーションは医師や看護師のほか、精神保健福祉士、作業療法士、臨床心理士などの専門職が連携して行います。自分に合った無理のないリハビリテーション・スケジュールについて、これらの専門スタッフに相談してみましょう。

デイケア

医療機関で実施される外来治療の一つで、SST や心理教育、レクリエーション、軽作業、料理などのさまざまな活動を通じて対人関係能力を改善し、社会にうまく参加できるように準備するプログラムです。「症状は良くなったけれど社会に出る自信がない」「友達が欲しい」などの悩みがある場合は、デイケアに参加するとよいでしょう。定期的に通うことで規則正しい生活リズムも身につきます。保健所や精神保健福祉センターでも実施されています。

作業療法

作業療法士の指導のもと、手工芸、パソコン、体操、園芸、音楽、書道、スポーツなどの軽作業を通じて、楽しみや達成感、充実感といった感情の回復を図ります。これにより、日常生活や社会参加に必要な能力の回復・維持が期待できます。

SST(Social Skills Training : 社会生活技能訓練)

対人関係を良好に維持する方法や、病気や薬との付き合い方、ストレスへの対処法などのスキルを学ぶことで自信を回復し、生活の質を向上させるためのトレーニングです。「体調がすぐれないことを周囲の人に伝えるにはどうしたらいい?」「薬で困っていることを主治医に説明するには…?」といった、日常生活の身近なテーマを設定してロールプレイング形式で学んだりします。再発防止にも役立ちます。

心理教育

病気の症状や原因、治療法などについて正しい知識を学ぶことで、病気に対する理解を深め、病気との付き合い方や前向きに治療に取り組む姿勢を身につけることができます。家族を対象にした心理教育は「家族教室」と呼ばれ、病気に対する理解と本人への接し方やサポート方法などを学びます。

再発しやすい病気

統合失調症は再発しやすい病気です。いったん症状が落ち着いても長期にわたって治療を続ける必要があります。 治療を中断して再発を繰り返すと、様々なリスクがあります。

まとめ

今回は統合失調症の治療である精神科リハビリテーションについてお話しました。精神疾患であることから精神科医に診てほしいという希望もあるかと思います。当院でも訪問診療にて精神科医が介入することは可能です。精神科医介入に関心がありましたらお気軽にお問い合わせください。次回は再発時のリスクについてお話します。