よくある質問
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施設入所までの間、在宅療養で支援を行ったケース
対象者情報
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年齢・性別:91歳・女性
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居住地:名古屋市中川区
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家族構成:独居(キーパーソン:身元保証会社)
※弟が他県在住
保険情報
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医療保険:後期高齢者医療(1割)
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介護保険:要介護2(1割)
主な疾患
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認知症
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高血圧
訪問診療導入までの経緯
ご本人は以前より高血圧のためOクリニックに通院していましたが、2022年1月以降、通院が困難な状況に。
その後、デイサービスで血圧の上昇が確認されたことから、6月27日、ケアマネジャーが同行してOクリニックを受診しました。また、6月24日に転倒し、右目・右ひじに裂傷が発生。S病院を受診したものの、傷が化膿しており「毎日洗浄のため通院を」と指示されましたが、ご本人が通院できず、訪問診療の導入が検討されました。
生活環境・今後の見通し
ご本人の住まいは賃貸で、大家さんから建物取り壊しのため退去通告を受けている状況でした。転居ではなく、施設入所に向けた準備を進める方針となりました。
また、室内での冷房設備(クーラー・扇風機)を全く使用せず、夏場の暑さで体調を崩すことが度々ありました。
急変・入院〜施設入所の流れ
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2022年10月3日:
宅配弁当のスタッフが異変に気づき、身元保証会社へ連絡。「玄関で倒れていたが、本人は立てると言っている」とのこと。
⇒ 同日、往診対応を実施。到着時、土間で倒れたままの状態であり、水分・食事・内服ともにその日1回も摂れていない状況。 -
10月4日:
デイサービスが迎えに行ったところ、脱水と意識障害を認めたため、ばんたね病院へ救急搬送・入院(低カリウム血症)。 -
10月26日:
ばんたね病院を退院し、施設へ入所。これにて訪問診療の支援は終了となりました。
実施した医療処置
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裂傷の処置(化膿部のケア含む)
支援のポイント・学び
💡 1. 独居+身元保証対応のケースでは、”異変の発見者”が不特定になりやすい
今回は宅配業者が発見し連絡してくれたことで迅速な対応につながりましたが、日常的な見守りが不十分だと重篤化リスクが高まることを改めて認識できるケースでした。💡 2. 室内環境(冷房未使用)による健康リスクの可視化
生活環境において、**設備があっても使用しないケース(認知症の影響など)**は少なくなく、見守り+環境調整の必要性が課題となりました。💡 3. 入所予定者であっても、在宅期間中の医療的フォローが不可欠
「もうすぐ施設入所だから…」と油断せず、短期間でも適切な医療的介入を行うことの重要性が示されたケースです。 -
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